その人は、突然この世界からいなくなった

母であり姉のような存在であったが、

本当の家族ではない、友達でもない、

会社の同僚といえばそれまでだが

そんな言葉で表せない濃い時間の共有をした気がする。


でも知ってることといえば、

名前くらいで、

どんな人生を歩んで、どんな恋をしてきたかなんて

何も知らない。


そんなこといつでも聞けたのに、、

ちょっと後悔。


会社的に人としてもポジション的にも大きかった

そこにぽつんと空いた穴を埋める為にみんな泣きたい気持ちを堪えて今日も生きている。


「おい!何で急にいなくなってるんだよ!!

貴方がいなくなったせいでこんなに大変なんですよ!」と後輩ながらに文句を言いたい。


お、生意気だなぁ〜


そんな言葉はもう返ってこない


あーあ、結婚相手を見せることも

返しそびれたTシャツも、

あの時のありがとうも

何もできないけれど、

貴方が愛した人達とこの会社と

それに関わる全ての人の為に


いつもと変わらぬ今日を

1日1日を精一杯生きていこう


悲しんでる暇はない

そんなことしてるなら働け!と

きっと貴方ならそう言うだろう


だからね

貴方が好きだったお酒を今日は飲むよ


いつか、また一緒に飲みに行きましょう


それまではお休みなさい。