朝ね、
毛布に耳を押し当てている祖母に

何してるの?

って聞いたら


マッコウクジラの心音を聴いてるの


って笑ってた


寝室は海だったんだね
窓の外を流れる
オレンジの夕陽が目に染みて

なんだか泣きたくなる帰りみち

タイフーンだから

風が前から後ろから

右から左からやってきて

身体にまとわりついて何処かに連れていかれそう。

そんな中、蝉は飛ばされずに鳴き続けているね。


タイフーンの日は、ココまで晴れていても

一歩踏み出したソコからは豪雨で

雨の境界線を越えちゃったんだなって思いながら

また晴れの境界線をいそいそと跨ぐんだよ。



風と雨がもっていったのか、

いつもより街の匂いが薄くて

知らない処にきたようなフシギさがあるね。


さっき通りすぎた森からは海の音がしてたよ。