「なぜ負の数の計算ができないのか。」

塾で担当している中学一年生の生徒はなかなか負の数の計算ができませんでした。

その生徒は中学受験を経験しており、考える能力や計算能力は素晴らしいのですが負の計算ができないのです。

どこが難しいと思うのか聞いてみると生徒は、

「自分でも分からない。」

というのです。それでは私も分かりません。私はその授業の後、何が理由なのかゆっくり考えました。

その結果私は形式不易の原理かな。と思いました。形式不易の原理とは、意味を保持しようとすると形式が崩れ、形式を保持しようとするとこれまでの意味に矛盾が生じます。そのときにこれまでの意味を見直し、形式を整えていくことをいいます。

小学校の過程では数では0と正の数しか習いません。しかし中学校に入るといきなり負の数の概念が登場し、いままで持ち合わせていた概念が崩されるのです。小学校で正の数の集合を学習してきた生徒からすれば有理数への拡張は違和感があると思います。

 

授業をしていくにつれ、その生徒は負の数の計算ができるようになりました。しかし、「-を3回掛けたら-のままだ。」などと決まりで覚えているなと私は感じました。(おそらく学校の先生の教え方かな。)概念やそれに至る経緯からしっかり知ってほしいと私は思いますが授業の時間はあまりありません。教えるって大変だなと私はずっと思っています。