*唯希目線*
「おはようっ!!」
俺の携帯には毎朝このメールが届く。
それも朝の4時半に。
ったく、あいつは何時に起きているんだろうか。
・・・おっと、失礼しました。
俺は唯希、今は春休み。明日からいよいよ中学校。
小学生のころに戻りたい・・・なあ
そんな事を考えながら、唯希は毎朝4時半に起きる。
彩香のメールで。
いやいや言っているが、朝早く起きた方がいい。
俺は、
「お前起きるの早いな」
と彩香に返信した。
そしてベットをおりる。
「お・・・?お???おおおおお!?」
ベットの前の学習机に
俺の欲しかった新しい料理本が置いてあった。
俺の母は朝早くにしか家にいない。
父は一昨年亡くなった。
料理本の下に、一枚の紙切れが置いてあった。
"明日から中学生ね、色々頑張りなさいよ"
それだけだった。
俺はくすり、と笑い、着替えた。
これから何をしようか・・・と考えながらテレビをつける。
どこもこの時間帯、ニュースばかり。
「おもしろいのはないかな・・・・あ、」
テレビのチャンネルを変えていると
メールの着信音が聞こえてきた
"From 彩香"
彩香からだった。
「ねえ、今、炉樹と一緒にいるんだけど・・・
来ない??どうせ暇でしょ?」
・・・・・・・・。
なんなんだあいつら、付き合ってんのか?
この時間帯に一緒にいるって・・・
それも公園かよ・・・・・、
まだ5時だぞ・・・、
俺は、"後で行く"と返信した。
ちなみに、彩香と炉樹とは幼馴染。
長い付き合いだなあ・・・ったく。
俺は急いで準備して、公園へ向かった。
公園のベンチに、あいつらがいた。
「もおーっ!!唯希ー!!遅いよーっ!!」
彩香が少し怒りながら、手招きしている。
「はいはい・・・で、何の御用で?」
俺は炉樹の隣に座り、彩香に尋ねる。
するとしっかりものの彩香は
「ねえ、明日から中学でしょう?
ほら、部活もあるんだし・・・
色々話しておかないと駄目かな・・・って」
彩香は頼りになる。
あいつがいない中学だったら
俺らは・・・怒られっぱなしかな。
そんなことを思ってると炉樹が
「・・・とりあえず部活きめっか。」
俺と彩香の顔をちらちら見ながら言った。
俺は炉樹に
「じゃーお前の意見から聞かせてもらおうか」
と言った。だがあいつの事だから絶対
「んー、面倒だからお前達できめてくれない?」
というに違いない。
俺は炉樹の応答を待った。
30秒ぐらい考えていたが
「うーん・・・俺は別になんでもいいけど」
おいおい・・・、これが炉樹の悪い所だ。
すると彩香が
「あ、そうだそうだー!!
私はね、昨日考えてたんだけど・・・」
彩香はどうやら、
剣道部、吹奏楽部、読書部にしぼったらしい。
俺たちは、同じ部活に入りたいから、
さりげなーく女子と男子が混ざって入るには
これが一番らしい・・・よくわかんないけど。
炉樹もむずかしそうな顔してる・・・
「ねえ!!ちょっとー、きいてるのー??」
おおっと、彩香の事を忘れていた
「うん、きいてるきいてる」
俺と炉樹は答えた。
それから2時間程、考えたけど、
やっぱり結論はでなかった。
「じゃあ・・・またメールするからさ、
今日中に決めておこう?」
彩香は体も小さいのに・・・
よくそんな事まで考えられるなあ。
すごい、と感心し俺たちは家に帰った。