6歳頃の思い出。




家族で大型ショッピングモールに行った。



着けば、家族みんなで別行動。

各々みたい店にいく。



私は本屋に行って、本を眺めたり可愛い文具を見てたりしてた。

なんとなく口の中に違和感。



何も食べてないのに、固い固形物が舌に触れる。

鉄の味。


手のひらに出すと、乳歯がぬけた。

血も出てた。焦る小さい頃の私。


急いでトイレに駆け込んで、とにかく口を洗ったよ。

口の中をすすいでも、血が出る出る。


身体中の血が抜けちゃうんじゃないかと、怖かった。とにかく、血が止まるまで口の中を洗った。



一時間ぐらい洗っていたかも。

血が出なくなったので、抜けた乳歯を握りしめて親を探した。



特に待ち合わせ場所なども決めていなかったから、店中歩いた。



遠くから母親が急ぎ足で来るのが見えた。

いた!乳歯が抜けたこと言わないと!

ワクワクした心が、すぐに萎縮する。


遠くからでも、母親が険しい顔をしているのが分かった。

会って早々、バチン!!とビンタされる。

凄い音がした。頬が痛い。



どこ行ってただ!?迷惑かけるんじゃないよ!!



近くのベンチに座っていたおばさん達もこちらに目をやる。痛みと恥ずかしさで涙がボロボロでた。


母親に腕を強くひっぱられて、車に戻る。


父親と兄たちも車内にいた。


私を乱暴に車にいれると、急いで車を出した。


母親はパート先に電話をし、私が見つかったこと、予定通り夕方からの勤務に行けることを報告していた。



車内は家につくまで無言だった。




今思い返せば、私にも問題あっただろう。

仕事前に子供がいなくなり、イライラしていただろう。

それでも、会っていきなりビンタするか?

かなり痛かった。



結局、親には乳歯が抜けたことは言わなかった。

車内で、ずっと抜けた歯を握りしめていた。



あのときの歯はどうしたんだろう。

1人で庭に放り投げたかもな。