タダで犬猫を飼いたいから譲渡会へ行こう!と思っている人は飼う資格ナシ | 【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

鹿児島で動物病院を経営しつつ、飼い主さんがペットに1つでも多くできることを提案できる場として、ペット関連のイベントや講演をしています。
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はっきり言って

 

「タダで犬猫を飼いたいから譲渡会へ行ってみよう!」

 

と思っている人は、飼う資格ないと思うのです。

 

 

この発言ではなくて、

 

「不幸な子達を少しでも減らそうと思っているから、

 

 ペットショップで購入するのではなく、

 

 保護された子をもらおうと思って、譲渡会へ行ってみよう!」

 

であれば、まだ少しは安心できるのですが・・・

 

 

 

「タダでもらえるなら・・・」

 

という人に対しては、不信感しか湧きません。

 


 

 

だって、もらった瞬間は費用がかからないにしても、

 

例えば生後数ヶ月の子で

 

ワクチン未接種だったり不妊手術がまだだったりした場合、

 

もらった後で、ワクチン接種や不妊手術をしなければいけなくなるわけで

 

費用がかからないというわけじゃないのです。

 

 

 

もっと細かく言うと、

 

毎日お世話をする中で、

 

ご飯代がかかったり、トイレ用品がかかったりするわけです。

 

ノミダニ予防やフィラリア予防・・・いろんな予防薬も必要になります。

 

わんちゃんの種類によっては、カットの費用もかかるでしょう。

 

 

 

ずっと長く飼っていると、

 

病気をすることだってあります。

 

そうすれば、検査をしたり、治療をしたり・・・医療費もかかります。

 

 

 

 

「タダでもらえるなら飼っちゃおう!」

 

的な気持ちで飼うのであれば、

 

考え直して欲しいのです。

 

 

飼いはじめるにあたって、

 

ちゃんと養うことができるかどうか・・・

 

 

 

ブリーダーから使い物にならん!って言われて捨てられたり、野良猫が産んで増えて困る!って言って捨てられたり…
そんな子たち一人一人に幸せになってほしい。
その思いでうちの子も飼っています。


 

 

保護団体によっては、

 

譲渡する際に、譲渡料をもらうところもあります。

 

それを


「もらってやるって言ってるのに、なんで金払わされるねん」とか、


「ぼったくりやがって」とか、


そんなことを言う人は全く意味がわかってない人たち…


 

譲渡する前に、ワクチン接種や不妊手術をしているケースもあるから。

 

 

 

 

「保護団体が全部やってくれてるからお金が浮くわ!ラッキー!」

 

って思って保護団体へもらいにいった人

 

 

もらいにいって

 

「保護団体でやったことなのに、なんで譲渡するときに支払う必要があるんだ?」

 

っていう人

 

 

「こっちはもらってやるって言ってるのに」

 

とか上から目線でいう人

 

 

それも、冒頭で言った人と同じ部類。

 

 

 

 

 

 

保護している人たちがお金持ちってわけではないんです。

 

 

不幸な子が減るように・・・

 

保護して、幸せになってもらうべく、新しい飼い主さんへとつなげる・・・

 

 

みんなその思いだけで頑張っているのです。

 

 

ほとんどみんな自費で頑張っているわけです。

 

 

身を削ってでも、

 

なんらかの理由で、

 

なんらかの思いで、

 

一人でも多く救ってあげたいと必死になっているのです。

 

 

 

 

 

「ワクチン接種済みだし、手術してもらってるし、ラッキー」

 

ではないのです。

 

 

 

「私も不幸な子を救ってあげたい。その一人になろうと思う」

 

と思っているのであれば、

 

保護団体へその分キャッシュバックすべきでしょう。

 

 

 

 

 

もらってもらうことは確かにありがたいことです。

 

でも、

 

「もらってやった」

 

という感覚は間違っていると思うのです。

 

 

 

本当に保護する感覚があるのであれば、

 

もらうにあたって、費用を負担して、

 

初めて保護する一員になるのだと思うのです。

 

 

 

だって、

 

保護した人がしていくれたワクチン接種や不妊手術は、

 

もしその人がしていなければ、

 

もらった人がしなければならなかったこと、

 

実際支払う必要があった分なのですから・・・

 

 

 

 

逆に

 

「済ませててくれてありがとう」

 

と感謝し、快く支払うべきだと思うのです。

 

 

 

ただでもらえるなら飼ってみようかな

 

かわいいから飼っちゃおうかな

 

と安易な気持ちで

 

命あるものを受け入れる人ほど

 

いい加減な飼い方しかできないものです。

 

 

 

実際ペットショップで購入された人の中にも、

 

「こんなに飼うのが大変だと思わなかった」

 

「人よりお金かかるんですけど」

 

「お金かかるわ〜」

 

と言われる方がたくさんいらっしゃいます。

 

 

高いお金を払って犬猫を迎え入れた人でも

 

その後飼っていく費用まで考えず購入した結果なんだと思います。

 

 

つまり、

 

命あるものを受け入れるにあたって

 

費用がかかろうともかからなくとも

 

命あるものを一生面倒みることに関してきちんと考えぬいて決めることにはつながらないわけなのです。

 

 

 

殺処分ゼロ

 

ペットショップ、ブリーダーが悪い

 

という言葉だけが流れ、たたかれてていますが、

 

それだけが問題ではないと思っています。

 

 

 

飼い主となる人、一人一人の意識改革が一番必要だと思うのです。

 

犬猫も、人と同じです。

 

生きていくためにかかる費用がたくさんあります。

 

 

 

いつか犬猫を飼うためには、それなり資格を要する

 

っていうふうに変わればいいのにな

 

と思っています。