私だって山あり谷ありでしたよ パート3 | 【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

鹿児島で動物病院を経営しつつ、飼い主さんがペットに1つでも多くできることを提案できる場として、ペット関連のイベントや講演をしています。
http://www.ruoona.com/
http://www.alohapet.info/

私だって山あり谷ありでしたよシリーズ 少し間があいちゃいました。


もしかしたら、獣医にならずに、どこかの研究所で働いていたかもしれない

そして、実は何気に中高の理科の先生の免許をもっております

アラフォー獣医師 浜崎菜央です。


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前回は大学受験までのお話でした。

なんの話だったっけ?という方は、コチラ
これ↓

私の人生だって山あり谷ありでしたよ


私だって山あり谷ありでしたよ パート2



さてさて、晴れて大学生になったのですが、

前回も書いたように、入学したのは獣医学部ではありませんでした。


女子大では珍しい4年大で、しかも理系。

でも、鹿児島ではあまり知られていない大学で、

「どこにあるの?何をするところなの?」

とよく聞かれたっけ。

私は、どこの大学に行くとか正直気にしてなくて、

勉強したい大学に行けばいいし

勉強したことを仕事にできるところにいけばいい

と思っていたので、

親戚とか周りからは、

「もっと有名な大学にいくべき」

とか

「他の人は・・・」

とかいろいろ言われたけれど、

自分の人生だし、自分が好きなことを学べるところに行きたいビックリマーク

完全シャットアウトしちゃってました。

いい大学に行ったからって、必ずしも、幸せな生活が送れるとは限らないビックリマーク

と思っていたから。

逆に、

そんなところにこだわっていったからって、

結果幸せにならなかったら、何にもならない

と思ってたくらい笑




大学に入ると、空いた時間が多くって、みんな遊んで大学生活を謳歌する

っていうけれど、

うちの大学は、結構授業がつまっていて、

しかも午後は結構な確率で実験が入っていて、

ハードな大学生活でした。
(まぁ、私が教育課程のものも受講していたからなのだけど)


2年から3年になるときに、学科の中で、ある程度分かれるようになっていて、

数学系・物理系・植物系・生物系みたいに、大きなグループになるんです。

もちろん、自分が行きたいグループに行く形。

私は・・・みなさんも想像つくでしょう?

生物系でしたハート



3年から4年になるときには、研究室配属になるのですが、

生物系のグループは、さらに分かれるのですが、

私は神経系の研究室を選びましたありがちなキラキラ




神経系の研究に使用していたのが、『ヒドラ』でした。


『ヒドラ』ってみなさんご存知でしょうか?


こんなやつ。
(あぁ・・・かわいすぎるハート


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(これは数年前に母校から連れて帰ってきたときのヒドラちゃんハート



小学校などにある池とか湖などにも生息しているらしいです。

1センチちょっとの小さな生き物。

クラゲなどの仲間で、

刺胞という部分があって、獲物が近くに来て触れると、そこから毒を出し、麻痺させて食べてしまうんです。


ヒドラは、体からちびっこが顔を出して、成長して、ちぎれて・・・という『出芽』という方法で増えていくんです。


さっきの写真のヒドラも『出芽』してるのわかりますか?

ちっちゃいヒドラちゃんが、枝のように出てきてるでしょう???




(かわいすぎる・・・ハート二回目)



普段はね・・・出芽で増えるんだけどね・・・



でも、危機的な状況になると・・・

オスメスに分かれて、生殖活動が行われることもあるんです。


本当に不思議な生き物。




もっと不思議なことに、

ヒドラを真っ二つに切ると、

それぞれが再生して、しばらくすると、ヒドラが2つ出来上がっちゃうんですビックリマーク


本当に不思議な生き物。




おまけに、『クロレラ』と共生したヒドラは、緑色のヒドラになるんです。



(グリーンヒドラはこんなふうに緑色なの)


ヒドラの話をさせると、

ヒドラ大好きっ子の私は止まらなくなっちゃうので、このへんにして・・・



なぜヒドラの研究をしていたかというお話をしたいと思います指差し



ヒドラは、簡単な体の作りをしているにもかかわらず神経系をもっている生物なのです。

もっとわかりやすく言えば、

この世界の中の動物の中で一番単純な神経系をもってる生き物なんです。



ヒドラと私たち人間が同じ神経系をもっていることもわかっていて、

ヒドラの簡単な神経系を解明していくことで、

ここから分化していった私たち人間の神経系の解明に役立つかも・・・

というのが狙いで、ず~っと研究しているわけです。



私が研究していたのは、神経分化についてありがちなキラキラ



ヒドラはヒドラでも、私が実験に使ったヒドラは、『寝たきりヒドラ』

神経細胞だけ抜き取ったヒドラで、自分でご飯を捕まえて食べることができないので、

私は他の研究生よりも早く学校にいって、

一人一人に顕微鏡越しにご飯をあげるのが日課だった。



(ネット上から拝借してきたのだけど、日々こんなふうにやってたわけです)


土日は普通学校はお休みだけど、

寝たきりヒドラにご飯をあげなきゃいけないから、

土日も朝からご飯をあげに行ってたっけ。



今気づいたのだけど、

この頃から、動物の『介護』に通じていたようです



研究の内容も話し出すと止まらなくなるから、これ以上はストップビックリマーク


だけど、これだけは言わせてっビックリマーク



ヒドラの神経の研究をするのに、ヒドラの神経を染色するのだけど、

これがとっても綺麗で・・・


暗い部屋で、ひたすら顕微鏡を見ていく作業なんだけど、

顕微鏡で見える世界がとっても綺麗で・・・


私はこの蛍光色の神経の網目を見るのが楽しかった~~~ハート



(こんなふうに見えるんだ~ハート綺麗~ありがちなキラキラ



4年生の時に、研究内容を学会発表に、国立遺伝研究所まで行きました。

この道中も楽しくって、

研究発表も楽しくって、

帰りも元気ピンピンで帰ってきたのを覚えてるありがちなキラキラ

ヒドラの話だけでなく、サンゴの研究をしている人の話もあって、

サンゴのいろんな秘密を聞いて、ワクワクしたっけ・・・



すっかりヒドラの虜になった私は、

神経の研究を続けていくつもりで、就職活動を始めるわけですが、

これまた、いろんなミラクルが起こり、

そして、ヒドラの研究者から動物病院の院長へと転向することとなるのです。




まぁ、小さい頃からなりたかった獣医への夢は残っていたということと、

何より、誰にも負けないくらい動物が好きという気持ちがあったことが

転向するきっかけの一つだったのだと思っています。




続きは次回・・・