さめやらない状態であります、アラフォー獣医師 浜崎菜央です。
さて、「聴導犬とともにいきる」への参加については、
昨日も書いたように、定員を優に超えて、
80名近くの方がいらっしゃいました
![](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/098.gif)
思いの外多くの方が一気に集まってくださったので、
ドリンクの配布に少々時間がかかり・・・
お待ちいただく間、私とみきさんで、
この講演を開催に至るまでの経緯をお話しすることに。
みきさんと私との出会いやこの講演に対する思い入れなどを二人で話したのだけど、
みきさんが話しているのを聞いて、
私もこの講演をするに至った経緯や気持ちなどを伝えようとスタンばっていました。
が・・・
![](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/028.gif)
話していくうちに、感極まって、泣きそうになってしまったんです
![](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/029.gif)
(はぁ・・・泣き虫体質が出ちゃいましたね)
まるで結婚式に、父への感謝の手紙を読む花嫁のような状態に・・・💦
始まる前から涙してはいけないと、必死にこらえ、
私の肝心なこの講演に対する気持ちを伝えれずに終了
![](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/175.gif)
(続行して話したら、涙涙で話にならないと思ったから
![笑](https://emoji.ameba.jp/img/user/mo/moyu-moyu/1013.gif)
そうこうしているうちに、準備が整い、
みきさんの講演スタート
![](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/173.gif)
みきさんは、みきさん自身が書いたイラストや写真などで作ったスライドを使いながら、
手話と口話で講演をしました。
「手話はわかるけど、口話って?」
って多くの方から質問を受けたのですが、
口話というのは、私たちが普段話しているように、声を出して話すこと。
みきさんは、全く耳が聞こえませんが、
健常者に近い状態で、声を出して話せるように、
小さい頃からいっぱい練習してきたのです。
耳が聞こえない人にとって、音を出すことは本当に大変なこと。
なぜなら、音を確認することができないから・・・
ちゃんと言われた通りに音を出しているつもりでも、
実際は音が出ておらず、
なんどもなんども訂正されながら、体で覚えてきたのです。
一つ一つ音を出す大変さは、
健常者のわたしたちには全く理解できないことと思います。
だって、音を出すことと耳で確認というのは、当たり前になっているから。
当たり前のことを当たり前にできないことって、すごく歯がゆいことなんですよね。
私も手術をして、自分の感覚と別で、排尿ができなくなったことがあって、
今まで当たり前に排尿してきたけれど、
こんなにもいろんな神経を使って排尿してたんだ
それが普通にできないって、こんなにも辛い事なんだ
と今まで通り当たり前に生活できなかったとき、歯がゆい思いをしたことがあるので、
ほんの少しだけど、普通通りできない大変さは理解できます。
でも・・・
いっぱいいっぱい努力して、声に出して話せるようになったからこそ、
今みきさんは自分の言葉で講演することができるのです。
父が
音を出すコツを少しでもわかりやすく教えよう
とあれこれ考えている姿を私は小さい頃からず~っと見てきていました。
父はとっても厳しかったと思います。
その裏側には、
「健常者と少しでも同じように生きていってほしい」
という気持ちがあったから。
みきさんの講演の中にもありました・・・
「誇りを持って生きてほしい」
父はず~っとそう思って、聴覚障害者の子たちと関わってきたと思います。
小さい子からしたら、
「どうしてこんなしんどい思いをしてまでやらなきゃいけないんだ」
と思ったでしょう。
父を「憎い!鬼だ!」と思ったこともあるでしょう。
それでも、大人になって思い返したとき、
「あんなに厳しく教えてもらって話せるようになったから、今すごく助かってる」
と思ってくださる教え子さんがいること・・・
それに私は胸が熱くなりました。
「父がしてきたことが報われる」
そう思ったから。
みきさんと初めて出会ったときも、そう感じたのです。
「今自分の言葉で講演ができているのは、浜崎先生のおかげ。だから、先生に会ってお礼が言いたい」
そのメールをもらったときに、
「父の本心を理解してくれて、父を探してくださっている教え子さんがいるんだ!」
自然と涙が出ました。
父が夜遅くまで、発声練習に使うグッズを用意している姿を見て育った私は、
あの苦労がやっと報われるんだ
ちゃんと形になってるんだ
と感じました。
そして・・・
講演中、みきさんが一つ一つ言葉にしていくその姿は、
私にとっては、父の努力の結晶に感じていました。
この鹿児島初の「聴導犬とともにいきる」講演に、父も参加しており、
みきさんが一生懸命言葉にしている姿を、
きっと父は嬉しく思っていることだろう。
誇らしく思っていることだろう。
と思うと、スタートから感極まってしまったわけなのです。
講演の秘話、まだまだ続きますよ~