みなさま、コロナウィルスの蔓延が始まり、一年が経ちますね。いかがお過ごしでしょうか?WHO(世界保健機関)テドロス事務局長は、「新型コロナウィルスはパンデミックである」と、去年の3月11日に発表しました。3月11日、記憶に残っている日本の方、他国の方も多いと思います。2011年の東北地方太平洋沖地震と同じ日ですね。
時が経つのを早く感じた方、また反対に、早く終止符を打ってほしいと、遅い時間の流れに心穏やかでない日々を過ごしておられる方もいるでしょう。
新型亜種の発見がされる中、コロナウィルスに対して、ワクチン接種がアメリカでは行われました。
皆様も御承知の通り、ファイザー社とモデルナ社の製品が主流です。
私は、ファイザー社のワクチン開発に関わる治験(新薬の人体実験)に参加したため、去年の9月および10月に開発段階のワクチンを接種しています。いち早く、このワクチンが開発され、世界中の皆様にワクチン接種が可能になることを願ってのことです。
ハワイでは医療従事者に対して12月中旬以降からワクチン接種が行われました。CDC (アメリカ疾病予防管理センター)の資料によるカテゴリーの中でPhase1a (医療従事者や長期型療養施設入居者) に属する人たちに対して優先的にワクチンが確保され、次いでPhase1b(他のエッセンシャルワーカーや75歳以上の高齢者)への接種が現在可能となり、そして数週間でPhase 1c(64歳から74歳の高齢者や16から64歳のハイリスクグループ)に移行すると予想されています。ですので、Phase 2(それらのグループに該当しない健康な方々)は、もう少し後にワクチン接種が可能になります。(12月20日2020年の資料です)
日本で看護師をしている私の友人たちにもワクチン接種要請が来ていると言っておりました。ただ、迷っているという方もおられるようです。
緊急措置に基づいて、新しく、しかも前代未聞の速さで開発されたワクチンですから、人体使用に対しての長期的データが不足しています。ですので、不安に思うのは当然です。
ワクチンの研究段階において、妊婦、授乳中の被験者は除外されているので、母体内、及び授乳による胎児、ならびに母体への影響がどのようなものか、わかっていません。
ただし、単に妊娠、授乳中であるということで、必要な人に対して、ワクチン接種を差し控えることは、推奨されておらず、合意のもと、専門家によるガイダンスに基づいて接種が行われるべきである。
専門家、研究者はワクチンによる胎児、新生児、または母体についての影響は行われていないとしながらも、影響は少ないと考えており、むしろ、妊娠中にCOVID感染が起きた場合、母体の重症化、妊娠への影響に危険を及ぼす。今後の研究では妊婦も含む研究が行われ、それに基づいたガイドラインが作られていくでしょう。
とされています。(出典 UpToDate)
それから、子供へのワクチン接種についてです。COVID19のワクチンはファイザーのものが16歳以上、モデルナのものが18歳以上となっています。ワクチンの小児に対しての安全性はまだ確立されていないのが現状です。
ワクチンは2回接種が原則です。1回目と2回目の接種期間は各社によって異なります。 ファイザー社のワクチンは1回目の接種から3週間の間隔を開けて、2回目を接種します。
モデルナ社のワクチンは1回目の接種から4週間の間隔を開けて、2回目を接種します。
どちらのワクチンも筋肉注射になります。
注意点は、1回目と2回目のワクチンは同じものである必要があります。例えばワクチンを1回目にファイザー、2回目にモデルナという接種パターンです。このような投与方法は研究データに基づく安全性と効果性が実証されていません。
もう一つの注意点は、コロナウィルスのワクチン接種後、最低2週間は他のワクチン接種をするべきではない、とされています。これはワクチン効果に影響するためです。
ワクチン接種後に起きる反応については、実際に、ファイザーのワクチン治験において、16%に発熱がみられ、疲労倦怠感、4%、頭痛3%、悪寒2%、という報告がされています。
モデルナのワクチンでも、似たような副作用が確認されています。
今回の私個人の経験では、ワクチン接種後、打ったところの筋肉痛と発熱があり、軽い全身倦怠感があり、風邪でも引いたかな?という感覚でした。2回とも同じでした。今まで仕事柄、いろいろなワクチンを受けてきましたが、一番副作用を感じたものです。
このコロナウィルスに対しての有効なワクチン使用、治療が可能になることを心から望みます。
しかし、例えそのようになったとしても、現在、皆さんが行っている手洗いうがい、消毒、マスクの着用、ソーシャルディスタンスなどの感染予防対策の基本は同じです。それらを個人が守って、個人の集合体である地域や組織、国が守られるのことにつながります。
いままでマスクをしなかった世界中の人たちが、マスクをするようになりました。感染予防について、自分だけでなく、他者を守ること、地域を守ることが見直されているのではないか、と思います。自分を感染から守る行動が、他者や地域を守る行動につながるということが認識されているのだと思います。
これは、コロナウィルスがもたらした災いの数々のなかで、人類にとっても、数えられるべき良い副産物の一つであると思います。
それと、例年ですと、インフルエンザが猛威を振るうのですが、皆様がコロナウィルス対策に真剣になり、日常を過ごされているおかげで、報告例が非常に少なくなっています。
https://www.nippon.com/ja/japan-data/h00867/
これは、空気感染をするウィルスに対して、感染予防対策が効果的であるという明確な証拠です。
この長引くコロナウィルスのパンデミックによって、精神的に不安であったり、苛立ちであったり、鬱っぽくなってしまっている人たちも多くおられるようです。
私は修士、博士号論文で高齢者のうつ病について論文を書いた経験があります。このような時期、ご自身が鬱状態になっているということに気づきにくいかもしれません。少しご自分で、またはご家族の方々も含めて、チェックしてみませんか?
各地方自治体や厚生労働省のウェブサイトなどでも提供されている情報ですので、簡単に探せるものです。
簡単な質問用紙ですので、5分かからずにできるものですから、少し試してみてください。ただし、この結果だけで、正確な判断ができるわけではないので、もし、得点が高い結果でしたら、是非ご自身のかかりつけ医、もしくは心療内科など、気軽にご相談できるところで、詳しくお話をしてみてください。
https://www.cocoro.chiba-u.jp/recruit/tubuanDB/files/PHQ-9.pdf
今回のコロナウィルスのパンデミックで、知人、友人、身内の方々、また、御本人が感染に被害にあったという方々もおられるでしょう。
様々な制限が課され、今までの生活からの大きな変容を余儀なくされるなか、せめて、多少なりとも、このコロナ禍のなかでもたらされた、良い面を探しつつ、日常を安全に、健康に、そして、少しでも前向きに、皆様とともに一日一日を大切に歩んでいけたらな、と思っております。
Stay safe & Healthy
若葉ネットワーク理事
臨床看護学博士 中村誠一
Seiichi Nakamura, DNP, APRN-Rx, FNP-C
Director of NPO Wakaba Network.
