リバース湊かなえ

冴えない会社員の深瀬

コーヒーが好きなこと以外は、特に取り柄もない

優秀な大学卒のわりには、就活もうまく行かず、事務用品会社の営業という仕事にも、それほどの価値も見出せぬままの日常

唯一の楽しみは、会社で自分の淹れた珈琲を振舞うことと、行きつけの珈琲店に行くこと

そこで女性と出会い、恋に落ちる

ここまできくと恋愛小説？と思いきや、ここからミステリーが始まります

「深瀬は殺人犯だ」という手紙が、彼女のところに送られてきてから、日常が崩れて行く

大学時代

ゼミ仲間4人で旅行したけれど、深瀬と一番仲の良かった友達が事故死

後から合流する仲間を迎えに行くことになり、暴風雨の中、飲酒してるにもかかわらず、半強制的に行かされた友達が、帰ってこない

他の仲間が自転車で探しに行くと、車ごと崖から転落、炎上してたらしい

そんな事件が過去にあり、行かせた仲間が悪いとか、飲酒運転発覚が怖くて、自転車で探しに行ったヤツがわざと崖から落としたかとか

詳しいことはわからず

そして、他の仲間にも不幸な事が起きて、ここから真相を知るために深瀬が動き出す

真相を知るためにというより、死んだ友達がどんな人物だったのか、何も知らずに忘れて行ってしまうことに、罪悪感を感じたんだと思う

最後、彼女とよりが戻り終わるのかと思ったら

「え⁉︎これが原因⁉︎」

と誰もが驚く真相を知り、深瀬はさらに苦しみを増すんじゃないかなーと、可哀想になってしまった

湊かなえさん、読みやすくて好きです

読んだ本『リバース』