Q10
1番辛かったことは何ですか?
A10
辛かったことは沢山あるし
沢山覚えていますが
1番辛かったことは
やはり
障害があることに対し
偏見の目や好奇の目を向けられたこと。
「普通に見えるけれど普通じゃない。」
という言葉は
こちらの気がおかしくなりそうなくらい
言われてきましたし
自閉症=自宅に引きこもっている人、だと思われ
あなたは引きこもりじゃないから
自閉症じゃない=ウソをついている、と言われたこともありました。
IQが高いのに
こんなに簡単なことも出来ないはずはないから演技をしている、と言われたことも
発達障害者は精神病だからムリ、と言われたことも
頭が良いんだから出来るでしょ、と言われたことも
沢山沢山あります。
私だって
なろうと思って発達障害になったわけではありません。
自ら選んでなったのなら
人様に何を言われても
自分の責任かもしれませんが
選べなかったことを
こんなふうに言われても
私にはどうすることも出来ません。
当時はそれが、とても悔しかったし
やりきれない気持ちになりました。
何一つ言い返せない自分に
惨めな気持ちにもなりました。
でも
自分が偏見の目で見られ
好奇の目を向けられてきたからこそ
そして
人からのヘイトがあったからこそ
私は、今でもこの体験を忘れることなく
発達障害の正しい知識、情報の普及にこだわり
活動をしているのかな、と思います。
こんな思いをする人が
減ってほしい、と思うから
知ったフリ、知ったかで関わるのではなく
正しい情報を知ってほしいと思うし
正しい情報を知ってから
判断してほしいと思うのです。
自分が発達障害として生まれてくることを
選べなかったから苦しいんじゃない。
選べないことで
人から罵声を浴びせられたことが苦しかったのです。
発達障害の人と関わったり接する機会があったら
絶対に言わないであげてほしい言葉
No.1が「普通に見える。」です。
彼、彼女らは
私と同じように
普通に見えることで苦しんできたかもしれない。
普通に見えて普通じゃない、と言われるのは
本当に辛いので、やめてあげてほしい。