慢性的な呼吸器疾患により常に在宅酸素カニューレを使用している方。

最近、息切れが酷くなりチアノーゼ症状を呈する事が多くなったとの事で、改善を求めての介入となりました。


呼吸器科の医師から「肺胞の問題だと思われる。薬や手術で解決は出来ない」との話があったようです。

変形の著しい胸郭ではありましたが、呼吸時の胸郭可動性は保たれているようでした。


勿論、一般的な呼吸訓練も行いますが、

オステオパシーによる介入、解剖学・生理学に基づいた介入を行う事としました。


具体的には、

肺動脈へのリコイル
横隔膜リリース
斜角筋・腰方形筋リリース
腸腰筋の筋収縮を利用した横隔膜の機能改善
腸腰筋を利用した呼吸訓練

など…


御本人が自主訓練に励んで下さったおかげで、

常時、血中酸素濃度が90~92%であったのが、
3回目の介入後には最大97%まで上昇させる事が出来ました。

また動作後のリカバリー時間が45秒から30秒へ短縮されまていました。

御本人は「こちらにお世話になるまでは、自宅で酸素カニューレを鼻から外したら苦しくて仕方がなかったけど、最近は外していても普通に過ごせていたので気が付いた時には我ながら驚いた」との報告がありました。


今回のケースは何よりも御本人の努力がとても大きいですが、

一般的な呼吸訓練にプラスして

オステオパシーにより身体環境が整った事で更に効果的な成果を出せたのではないかと思います。


呼吸訓練に限らず、オステオパシーが様々な機能訓練にお役に立てると確信しております。


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