過ぎたるは及ばざるが如し
リーマンショックから一年、今後の日本の在り方、資本主義の在り方を考える上で、具体例として非常に参考になるのがこの本です。
まずタイトルがよいです。「腹八分の資本主義」。正に強欲資本主義の対極にあると思いませんか。強欲の反対は無欲という方もいるかもしれませんが、私の考えは少し違います。強欲も無欲もどちらも限りなく、行き過ぎれば危険であるという点で一致していると。「腹八分」は、行き過ぎず程よく足りるという事で、その程よく足りるという点が正に強欲や無欲の対極にあると思うのです。
内容は、出生率改善、村おこし、自然保護、障害者雇用、農業改革、企業経営に関する事例が、具体的に出ています。哲学的、思想的な回答はこの本の中にはありません。個別の具体的な事例を出す事で、何をすればよいのか示しています。
最後の企業経営の章では、「成長は善ではない。従業員、地域の為になってこその企業」という取り組みで、結果として48期連続増収増益を記録した伊那食品工業が取り上げられている。
今のような行き詰った時にこそ必要なパラダイムシフト、その実例とも言える内容。ビジネスに関わる方のみならず、是非一読をお勧めします。
腹八分の資本主義 日本の未来はここにある! (新潮新書)/篠原 匡

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