ライヴ・アット・ウッドストック/ユニバーサル
インターナショナル
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ジミ・ヘンドリックス
【 DVDタイトル 】
ライブ・アット・ウッドストック
【 感想 】
生誕70周年ということで、今回はあえてジミ・ヘンドリックスを取り上げます。
1942年11月27日に生まれ、27歳という若さでこの世を去った、
伝説のロック・ギタリスト。
この人は音楽性は勿論、全てにおいて型破りな人でした。
右利き用のギターを逆さまにして左利きに構える、独特なスタイル。
ギターに火をつけて燃やしたり、
歯でギターを弾く(ふうに見せて、実際は左手で弾いてるんですが)など、
そのパフォーマンスでも有名ですね。
当時あまりメジャーではなく生産中止も噂されていたエレキギター、
フェンダーのストラトキャスターを用い、
シンクロナイズドトレモロで思いっきりアーミングをして、
フェンダーの創始者であるレオ・フェンダーをして、
「あれはあんあふうに使うものではない!」と怒らせたりもしました。
また、当時のギタリストとしてはエフェクターを多用し、
「機械に頼りすぎている」という批判を受けつつも、
ここでもエフェクターの設計者が想定もしていなかった音色を、
自在に引き出したりしていました。
そのため、彼の音には当時どういう設定で出したのか、
今もって不明なものが多々あるそうです。
そして「ギターの神様」であるエリック・クラプトンに対しても、
面と向かって「お前はギターよりベースを弾いた方がいい」と言い放ち、
本人を激怒(!)させたこともあるそうです。
同じく天才、ジェフ・ベックに対しても、
「お前のブルースは気持ち悪いから、
エレクトロニカやクロスオーバーな音楽をやったほうがいい」
とアドバイス(?)をしたそうです。
しかし、クラプトンが「僕とジェフ・ベックが二人がかりでいっても、
ジミにはかなわないだろう」と彼を褒め称えれば、
ジェフ・ベックも「好調な時のジミを超えるギタリストなどいるはずがない。
自分がギタリストであることが恥ずかしくなる」とまで語っています。
2人ともジミの実力を認め、尊敬しているんですね。
今では、数多くのギタリストがストラトキャスターを使い、
エフェクターで思い思いに音を歪ませていますが、
ジミ・ヘンドリックスを知っていても、知らなくても、
彼はそういった人達にとって紛れもなく、ルーツとなる1人です。
本作は1969年のウッドストック・フェスティバルでの演奏を収録した、
2枚組アルバム。
個人的に好きな曲は多々ありますが、
今回のおすすめの曲は、「Star Spangled Banner 」。
当時泥沼化していたベトナム戦争への批判を込めて
アメリカ国歌のなかに爆撃機の音や、投下された爆弾の爆発音、
悲鳴をあげて泣き叫ぶ人々の悲痛な声などを織り交ぜ、
エレキギター1本の音だけで表現しています。
型破りな天才の、表現者としての力を存分に感じさせる1曲です。