安いステーキ肉
あれは去年のことだったかしら… (n‘∀‘)η
近所のスーパー(モッコスバリュー系列)で、なぜかステーキ用のオージービーフがやたらめったら安かったのです。
みなさんは霜降り肉を好む傾向がおありのようで、赤身だけのその牛肉は大量に売れ残っていました。
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( ,_ノ`)y━・~~~ 「ヘイ!マイケル!今夜はグリルだぜ」
言われるまでもないッ!肉に飢えていたわたしはパックを5~6個、かごに放り込みました。
わたしはたまに暴走エヴァ並に激しく無性に肉を喰らいたくなるのですが、アマゾン川のほとりの石の下で生まれ育った野生の血がそうさせるのでしょうね。
帰宅するとさっそくその肉を焼いて食べてみました。しかし…
俺 「か…硬いッ!しかも肉の臭みも抜けてねえッ!」
パックの肉をそのまま塩コショウして焼いただけなので仕方がないのですが…。
俺 「俺としたことが、ぬかったわ…。何しろまだ5パックも残ってやがる。クフウ…」
衝動買いしてしまった己の未熟さを嘆くよりも、このどうしようもない安いステーキ肉を何とかする方が先決なのです。
その時です。
師匠 「何を落ち込んでおるのぢゃ?」
俺 「あ…貴方は師匠!?」
師匠 「安くてまずかろうが、これは牛肉様であるッ!まずいのは己の料理の腕が未熟だったからであるッ!そもそも塩コショウして焼いただけの代物が料理と呼べるか?この大たわけがッ!!」
俺 「(;`Д´)ゝ 師匠ッ!わたくしが間違っておりましたァッ!不屈の闘志で必ずや素晴らしいステーキを作ってみせます!」
ひとり寸劇を演じた後、ネットでレシピを調べたところ、「マリネステーキ」なるものがなんか美味しそうだったのでやってみることにしたのです。
~ 二 日 目 ~
問題点1:筋が多くて硬いこと ⇒ 漬け込む前に筋を切るか包丁の背で「オルァ!」とか言いながら力の限り叩きまくる
(鬼の形相しながらだと、さらにグー(。ゝω・)b)
問題点2:肉の臭み ⇒ 香味野菜と香辛料に長時間漬け込めばいいんでないかい?
◇◆漬け汁の材料◆◇
赤ワイン
玉ねぎ
ニンジン
にんにく
ほにゃららブイヨン
で、1時間ほど漬け込んで焼いてみたんですが…。
(レシピには30分程度漬け込めばOKと書いてあった)
俺 「う~ん、昨日よりはましだが、まだ味が染みてないし、臭みも残ってる。それにまだ硬いね」
失敗でした。
~ 三 日 目 ~
筋切りを念入りに行い、オルァ!の回数を増やし、漬け込む時間を3時間に延長
俺 「う~ん、昨日よりはましだが(ry」
~ 四 日 目 ~
俺 「もういっそのこと、残った肉全部タッパーに入れてまとめて漬け込んじまえ!」
というわけで、大き目のタッパーに肉を全部放り込みました。
俺 「待てよ…。このままひと晩以上漬け込んだら、かなり美味になるのではないか?」
極力ステーキのことは忘れる決心をして冷蔵庫にしまい込み、その夜はほか弁を食べました。
~ 五 日 目 ~
帰宅するなり、矢も楯もたまらず冷蔵庫へ直行(笑)
イイ感じに漬け込まれた肉をさっそく焼いてみる。
俺 「モグモグ………………………………!?」
俺 「ぶ…ぶッぶぶぶぶぶぶぶブブブブ……………」
俺 「………………ブラボー!!! ヽ(゜▽、゜)ノ」
俺 「何だこりゃ!同じ肉とは思えねー!美味!!ワンダフル!ヽ(゜▽、゜)ノ」
俺 「やっぱ手間かけると違うよねッ! ヽ(゜▽、゜)ノ」
俺 「師匠ッ!わたしやりやしたわ!!(回文) ヽ(゜▽、゜)ノ」
あまりの美味しさに残りの肉を全部平らげてしまいました。
…そしてその翌日、某スーパーにて、安いステーキ肉を大量に買い求める一人の男の姿があった。
(ステーキはその後、さらに3日続いたという…)
ひとり暮らしだと好き勝手にバカやれていいですねー( ´∀`)