形にする
表現する
きっと、わたしが思っているよりも
ずっと簡単なこと。
今、ここにないものが、
手を、足を、
この身体を
使うことで
生み出されていく。
芸術的な、天才的な
そんなものばかりではなく
それは、
食事を作ること
洗濯を干すこと
アイロンをかけること
買い物にいくこと
型紙を写すこと…
文字を書く、
絵を描く、
話をする…
そんな日常に溢れる
なんてことない作業のひとつひとつが
目の前のいつもの風景が
本当は
すごいこと。
ここにだって
さっきまで
それはなかった。
けれど、
指先ひとつで
文字が現れてゆく。
本当に当たり前で
けれど、
それはずっと素晴らしい。
歩くこと。
聴こえること。
匂いがすること。
その味覚…
この手触りも
本当は
すごいこと。
子どもの頃は
すべてが、
素晴らしかった。
出逢う人みんなが
憧れだった。
そんな、
遠い昔から
知っている、懐かしい感覚を
大人になっても使える人が
夢を
叶えていける人
そんな気がしてならない
土曜日の午後