無名名曲アルバム

無名名曲アルバム

音楽の「分類」としては「クラッシック」になるけど、有名指揮者や楽団がレパートリーとしてほとんど取り上げない、19世紀から20世紀にかけてのメロディーがあるオーケストラ音楽についてが中心のブログ。サッカー観戦記、キャンプ体験記なども適宜掲載。

私は、19世紀から20世紀にかけてのあまり有名でない作曲家(お気に入りで言えばアッテルベリとかウォルトン)、1曲だけ知られている作曲家(「弦楽のためのアダージョ」だけ有名)バーバーとかの、基本的に(1)メロディーがちゃんとある(2)オーケストラ音楽を収集しています。

まだまだ少ないとは言え100枚くらいは収集しているので、おいおいアップしてゆきます。意見や私が知らない曲などありましたらぜひ教えてください。

その他、サッカー観戦記(中村俊輔君のファン)、マイブームのキャンプ体験記、そして長年ファンをやっている山下達郎さんの音楽についてなども書いてゆきたいと思っております。

Amebaでブログを始めよう!

2011年8月11日以降、全くブログを書いていませんでしたが、このたび、はてなブログさんにてブログを再開いたしました。

https://second-cousin-s-project.hateblo.jp/

 

8年半もたつと私の趣味の中心も変わってきており、このブログでは継続して再開できず、ということで、心機一転、サイトも引っ越ししました。

過去記事もほぼ引っ越しているので、こちらは閉じてしまうかもしれません。

アメブロの皆さん、今までありがとうございました。

無名名曲アルバム-Joy1.5  昨日の「Ray Of Hope」のご紹介?に引き続き、初回限定版付録のライブアルバムの「Joy 1.5」について。

 7曲収録で40分弱の演奏時間。収録音源は3系統ある。


(1)1985~6年時のライブで、夏向けの曲を3曲。2枚組のライブアルバム「Joy」(1989)のアウトテイクから、今回の発売時期に合わせて夏向きの曲をセレクトした感じ。

 特に「Big Wave」からの2曲「The Theme From Big Wave」「Only With You」のライブが貴重(最近、達郎のライブでは聴いたことがないし、後述のようにこのアルバムがたぶん初出)。


(2)1994年にやった「山下達郎 シングス シュガーベイブ」のライブから、シュガーベイブ時代に取り上げたりした3曲。達郎の昔からの盟友、浜田省吾が愛奴時代に作った「二人の夏」のカバーや、伊藤銀次の作曲した「こぬか雨」、鈴木茂のカバー「砂の女」など。


(3)シングル「Juvenileのテーマ」に収録してた「アトムの子」のたぶんリマスターもの。


 もちろんこういう分類は後付で、基本的にシングルにカップリングで収録されていたライブものを集めたとラジオで達郎自身も言っていた。ちなみにシングルとの関係は下記になる。


シングル名[発表年]~カップリング曲
■おやすみロージー[1989] ~素敵な午後は
■世界の果てまで[1995]~二人の夏
■愛の灯(ともしび)[1996]~こぬか雨
■DREAMING GIRL[1996]~砂の女
■Juvenileのテーマ[2000]~アトムの子

 ということで、「Big Wave」からの2曲は初出だと思うわけだ。
 こう並べて見ると、「Joy2.0」以前に「シングス シュガーベイブ」でのシュガーベイブ自体のレパートリーの部分のライブが聴きたくなる(私は当時観にいったし、悪い音ならラジオでオンエアした録音持ってるけどさ)。ぜひファンクラブ向けで良いので発売して欲しい!
 でこうやってチェックすると、「Joy1.8」みたいなのがあって、ドラムが青山純時代の音源を総ざらいしてもらって、「Joy2.0」はドラムが小笠原君に替わってからにして欲しい。
 ああ、なんか「わがままリクエスト」になってしまった。

無名名曲アルバム-Ray Of Hope

 達郎待望のNew Album 「Ray Of Hope」本日8/10発売!

 前作の「SONORITE」が2005年9月の発売だから6年ぶりのアルバム。まあ、シングルがコンスタントに出ていたから、それほど久々という感じはしない。というか「待望」というのは、部分的にしか聴けなかったり、良い音源で聴けなかった曲がちゃんと聴ける、という部分に掛かっているんだけどね。アルバムで初出の曲は、実質全12曲(ジングル除く)中、3曲だしね。

 で、シングルについてはだいたいリリース時に書いているので、シングル以外の曲について。


 「NEVER GROW OLD」は、たぶん昨年(2010年)のノンカロリーサイダーのCFソング。東山君が走りまくるフィルムだったと思う。ともかくカッコ良い曲。こういう本質的にハンサムな曲って本当に達郎の独断場だよね。

 「俺の空」は、久々のコミカル・ファンク?路線の曲。昔は「Yellow Cab」(Moon Glow)とか「Hey Reporter」(For You)とかやってたんだけど、久々にこの路線の曲、聴きました。この曲と、プロポーズ」「いのちの最後のひとしずく」の3曲がアルバムで初出の曲。3曲ともアルバムじゃなきゃ発表されないタイプの、良い意味で地味目の、ある意味「変化球」の曲。

 「MY MORNING PRAYER」は日テレの朝の情報番組のテーマソングに使われた曲。シングル切らなかったけど、良い意味で派手な曲。

 とまあ、実質全12曲中7曲はシングルで発売されたものなんだけど、「ずっと一緒さ」「僕らの夏の夢」「希望という名の光」(CD帯によればバラード3部作)+「愛してるって言えなくたって」のバラード4作(すべてTVや映画の主題歌)が、アルバム全体としての内省的な性格と一体感を決めている、不思議なアルバムです。ぜひ皆さんお買い求めください。

 明日は、初回限定盤特典の「Joy 1.5」について書きましょう。

無名名曲アルバム-松田直樹  誰しもが信じられない思いだったと思う。「ミスターマリノス」こと松田直樹君が2011年8月4日に亡くなった。

 Jリーグではマリノスサポーターだった私としても非常にショック。年長者としても若者の早すぎる死去は本当につらい。

 サッカー選手の理想、「ハートは熱く、頭はクール」という判断からは「ハートも頭も熱い」選手だった。良くも悪くも正義感が強くて、よく審判に食ってかかってカードを貰っていたシーンが思い出されるし、うまく立ち回ることより自分の信念をつらぬくタイプだったように思える。そこが魅力だったんだけどね、実に人間くさいというか。

 なにより選手としてはスピード、足下の技術、フィジカル、どれをとっても不出世のDFだったと思う。


 私はマリノスサポーターなんだけど、ベテランに対する冷たい扱い=本来はベテランはクラブの無形ではあるけど大きな資産だと思うんだけど、井原しかり上野しかり、平然と切ってきたマリノスが嫌いになりそうな松田の戦力外通知に心が痛んだ。

 新天地の松本のチームがようやく軌道に乗り始めた矢先の訃報に本当に言葉がない。


 心からご冥福をお祈りします。

無名名曲アルバム-フィンジオーケストラ作品集  さてフィンジ小特集第2弾。

 「フィンジ オーケストラ作品集

 Lyrita SRCD.239
 これは残念ながら前出Naxos盤の「チェロ協奏曲」(015参照/8.555766)「クラリネット協奏曲」(051参照/8.553566)と重複が多い。
 重複していないのは、「夜想曲(新年の音楽)」「弦楽オーケストラのための前奏曲」「落ち葉-オーケストラのための哀歌」の3曲のみ。しかも本当にお勧めしたいのは「弦楽オーケストラのための前奏曲」のみ。お勧めして良いかどうか迷う1枚なんだよね。「前奏曲」はフィンジらしい透明な切なさに満ちた実に良い曲です。しかし5分強のこの1曲のためだけにこのCD(Amazonで買うと1,488円もする)をお勧めするのは心ぐるしい。
 で、私としては、フィンジをまだ聴いたことのない方なら、Naxosの「ザ・ベスト・オブ・フィンジ」(8.556836)を買うか(ただしこれも上記の2枚と重複が多い)、圧縮ものになってしまうものの、iTunesStoreで1曲だけ購入することをお勧めするんである。これまた上記の「ザ・ベスト~」からの1曲で、たった150円で買える。恐縮ながらこのピースは買ったこと無いから演奏・音質ともに自信はないけど、フィンジのオケものはオケが薄いのでダイナミックレンジ等、圧縮モノで大丈夫なような気がする。
 ということで、今回は純粋な「お勧め」ではない結論ですね。

無名名曲アルバム-フィンジ クラリネット協奏曲  なでしこジャパンのW杯優勝について書こうと思ってたんだけど、東京地方はこのところ急に涼しくなって、ちょっと体調崩してブログをお休みしている間に、タイミングを失ってしまった。

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 ということで本題の「無名名曲」で更新。

 しみじみ系というか癒し系の旗手、フィンジ(1901-1956)の再登場です。
 ちなみに前回は相当前になりますが、「チェロ協奏曲/ピアノと弦楽のためのエクローグ」を取り上げています。
 
http://ameblo.jp/allegro-assai/entry-10008593070.html
 で、ちょっとフィンジの小特集(というかそんなにアルバム出てない)を何回かに分けて書いて行く予定。


 さて、今回は「フィンジ クラリネット協奏曲 他」 NAXOS-8.553566
 クラリネット協奏曲は、薄い弦楽オケとクラリネットの組み合わせ。シンプルで、余分なものはなにもない。格調高く、でもフレンドリーで親しみやすい。でもちゃんと(いわゆる「現代音楽」とは別の)20世紀の響きがある。本当にこれは見つけて良かった、紹介しがいのある名曲!いや~本当に癒してくれるというか、しみじみするというか、心にしみ入る。全体的に軽快で明るい曲調なのに、「美しすぎる切なさ」があるというか「儚い」というか。ガーっと盛り上がる曲や聴き手の感情を鷲掴みにする曲もいいけど、こういう基本的に穏やかながらも心が豊かになるような曲って本当に少ないし貴重なのでは。
 で、同盤収録の「5つのバガテル」(クラリネット/ピアノ伴奏の[小品=バガテル]をクラリネットと弦楽合奏のためにL.アシュモアという方が編曲している)も良い。「恋の骨折り損より 3つのモノローグ」ってのも同じ編成(クラリネットと弦楽合奏)で良い響きしてる。「セヴァーン狂詩曲」(セヴァーンとはイギリスの川の名前らしい)、「弦楽オーケストラのためのロマンス」、「ヴァイオリン・ソロと小管弦楽のための入祭唄」(これは破棄したヴァイオリン協奏曲の緩楽章を残したものらしい)と、似た響きの曲を集めたこのアルバムはすべての曲が良い
 自己主張の強い曲だったりしないので、ずっとエンドレスで聞いていたい1枚。


 ということで本当に超お勧めの、アマゾンリンク。

フィンジ:クラリネット協奏曲/5つのバガテル/3つのモノローグ/ロマンス/プレイン

無名名曲アルバム-0714なでしこ

 昨夜未明のなでしこジャパンの勝利、そしてファイナリスト、本当におめでとう!そしてありがとう。


 で、一夜たって改めて振り返るんだけど、勝利の陰にマスコミの「不愉快」な姿が見えて、ホント、サッカーファンとしてはメゲてくる。


■試合の放送に関して

 地上波で放送したフジテレビ、良くやった。しかし、というか結果論的にはドイツ戦もやるべきだった。

 後、本当に良くないのはNHK!NHK-BSでコパ・アメリカとか女子W杯とかやってるけど、本当に民業圧迫だからやるなよ。契約期間に一時的にお金を払えば済むCSでやって欲しい。くそNHKの契約は一度結んだら見なくても解約できないからね(ちょっと不正確な言い方だけど実際はそう)。地上波でくだらん深夜放送とか垂れ流しているんだったらサッカーやれよ!

 BSの追加契約が欲しい、という不愉快な「経営戦略」なんだろ?BSだけで上記の放映権料が賄えているとは思えないしね。

 本当に不愉快。

■ニュースでの扱いについて

 まあ、勝った後の街行く人々の喜びを取材するのは良い。

 しかし「試合自体の放送」(ダイジェスト)が余りに少ない!少なすぎる!!選手の親の話なんてサッカーにはほとんど関係ない!

 まずは試合の内容だろ!サッカーのフィールドで起こったことだろ!今回の対スウェーデン戦の内容は本当に良かった。相手にほとんどまともにポゼッションさせず、疲れているだろうにに前線から激しくプレッシングをし、立ち上がり以外はショートパス主体のパス回しで自分たちが主導権を取り続け、チャンスには果敢に人数をかけて攻撃する、言うは安く行うは難い「理想的」なサッカー。単に勝ったことだけが良かったんじゃなくて、内容が良かった。そこをもっとクローズアップすべき!そこまでチームを作り上げてきた選手(やコーチ)をもっと褒めてあげるべき!

 たぶん一番褒めるべきは育成してきたシステム?を作ってきた人なんだろうけど、サッカーのフィールド上で起こったこと以外ではその辺が実は知りたいね。


■Yahoo!のやっている「SportsNaviブログ」に関して

 本質的には私のこのブログは音楽中心のブログにしたいし、目立ち度から言えばSportsNaviブログにサッカーネタを書いた方がより多くの人に見てもらえると考え、SportsNaviブログの利用規則を見たら書き手は「著作権」を一切放棄しなければならないらしい。自分の日記をどうこうする権利を奪うなんて、いくらなんでもYahoo!傲慢だろ!

 まあそこまで権利を放棄しなくて良いサッカー専門ブログサイトを探します。見つかったらサッカーネタはこのブログから分離しますので、その際は改めてご報告します。

無名名曲アルバム-真夏の方程式  東野圭吾氏のガリレオシリーズ最新刊、「真夏の方程式」を読む。が、読後感がスッキリしないんだよね。釈然としないというか。


 そもそもミステリーってなんでエンタテイメントとして成立するかというと、「物事や人間関係が解決される」カタルシスというか開放感というかスッキリ感があるからだと思う。まあ実生活では解決されることはないからみんなストレスが溜まり、憂さ晴らし?としてミステリーを読むのではないか、というのが私の説なんだけど、そういう意味での「スッキリ感」がない。釈然としない。

 はっきり言えば、ミステリーじゃなくて「普通小説」(変な言い方)としてはアリなんだろうけど、それを求めて読んではいないからね~。


<ここから物語の核心に触れる表現があります>

 なぜスッキリしないかというと、「謎は解けた、しかし犯罪者が法律による罰を受けない」という結末にあるのでしょう。私から言えば社会的に罰を受けるというのはある種の救いになる。どんなことが公になり、罰を受けても、責任を取る、という意味では個人的にも救われると思うんだけどね。

 で、この作品の登場人物たちって、いつまでたってもスッキリしないんじゃないかって感じてしまって、それがスッキリ感を損なっているのでしょう。

 だいたい、ガリレオ先生、キャラ変わってるし。子供、相手にしてるし(子供ぎらいじゃなかったの?)、「容疑者Xの献身」では昔の友人の思いを振り切って「正しいと思うこと」を成したんじゃないの?

<以上で核心に触れる部分は終りです>

 ということで非常に残念。というか税込み\1,700なら\1,200くらいは返してほしいと思ったのでした(文庫本で読んだんならここまでのガッカリ感はなかったかも)。

無名名曲アルバム-カリンニコフ交響曲第1番 ブログ再開後、最初の「本題」こと「無名名曲」第1弾。
 実際、約1年間の「抜け殻」中はほとんど音楽を聴いていなかったし、新しく出たCDもチェックしていないので、これまでの貯金から取り上げましょう。


 さて「抜け殻中」にCDチェンジャーの中にずっと収まっていたのはカリンニコフ 交響曲第1番&2番 (NAXOS 8.553417)

 カリンニコフ(Kalinnikov,Vasily Sergeyevich 1866-1901)は、34歳で夭折(結核だそうな)したロシアの作曲家。交響曲はこのアルバムに収録されている2曲だけ。

 まずは交響曲第1番。循環形式であるけど本家フランスの作品のように妙に神々しかったりはせず、実に自然に作曲技法として活用している感じ。ちなみに1895年完成で、ほぼ同年代の有名作曲家で比較すると、
 ■マーラー (1860-1911)の交響曲第2番「復活」が1896年。
 ■シベリウス(1865-1957)の第1番が1899年。
 それらに比べたらオーケストラの響きは独自性が薄いし、大胆さに欠けている(ちょっと昔-19世紀前半チックな管弦楽法)けど、曲自体はメロディーが魅力的だし、循環形式や対位法を駆使して深みもある。
 いかにも「ロシア」っぽい、郷愁を誘うような循環主題で始まる第1楽章はしみじみ気持ち良く(ロシアっぽいけど、チャイコフスキーよりはアッサりめ)、対位法的展開もキマッてて、中々によい。
 緩徐楽章の第2楽章とスケルツォの第3楽章はあまり魅力的ではない(まあ、スケルツォの楽章はどんな作曲家の作品でも私の好みのものはほとんどないんだけど)。
 で、クライマックスの第4楽章。ロンド形式らしい(このへんはWikiの受け売り)。いきなり郷愁を誘うような循環主題が本当に郷愁を誘い、で目まぐるしく変奏され、第2楽章の主題も出てきたり、壮大に、でも楽しげに盛り上がって曲が終わる。うん、いい曲聴いたって気にさせてくれる。これは名曲!


 で、同版収録の交響曲第2番なんだけど、第1番ほどメロディーが魅力的ではないし、クライマックスも1番ほど盛り上がらないので、名曲と言うより「佳曲」ですね。
 ただし緩徐楽章の第2楽章は1番より良い。逆にロシアっぽいクセがなく、しっとりと循環旋律が歌われて、中々に美しい(すごく美しくはない)。第3楽章はまあ置いておくとして、第4楽章は静かな序に始まり、中々に盛り上がる楽章ではあるんだけど、すごくは良くない。メロディが卓越してない。ちょっと残念。


 ということで、おすすめするのは交響曲第1番だけなんですが、アマゾンリンクを貼っておきましょう。

 カリンニコフ:交響曲第1番ト短調/同第2番イ長調/クチャル

無名名曲アルバム-人生万歳 久々の本格的な書き込みの、その最初のネタは、年初に観た、ウッディ・アレンの(今のところの)最新作、「人生万歳!」(原題:Whatever Works-「どんな仕事にせよ」みたいな意味?Worksはいろいろ意味が広いからなんとも言えないけど、ともかく日本語題はひどすぎる!)に関して。

 DVDも先日発売になったんだけど、私は恵比寿ガーデンシネマの閉館日(2011年1月29日らしい)に観に行った。アレンの新作はほとんどこの映画館で観たんで、かなり残念。というか今後新作は公開されるんだろうか?非常に心配。

 もっともアレン作品の配給会社?の作る映画のパンフは判形がヘンテコリンなものが多くて、非常に保管に困る。このときのパンフも画像のように円形(綴じ側が欠けているけど)。オシャレなつもりなんだろうけど「バカじゃないの」って感じ。他にもやたらサイズがデカイ物があったり、カード形式になっていたり、奇をてらいすぎ!

 と、パンフの悪口を言ったところで、本題に。

 映画自体は非常に楽しめました。昔(1970年代後半、傑作「アニー・ホール」を書いたころの脚本だそうです)のアレンらしい、非常に皮肉っぽい、今風?に言うなら「毒舌」を吐きまくる老人の元理論物理学者のセリフが実に笑える。映画館でもかなり笑い声が起きていた。

 私も皮肉っぽい、シニカルな考え方をする人間だけど、この映画でデフォルメされている元理論物理学者ほど「口に出しては言えない」くらいは社会に適合しているので(もしくは適合させられた?)、実にシンパシーを感じてしまいました。

 最近のアレンのシリアス路線ではない作品なので、某映画評論家とか酷評してたけど、アレンはこういう、「苦い題材を、軽めの作りで笑わせられる」ことが出来るから未だにもっとも好きな映画作家だと私は思うんだけどね。


 ということで皆様にお勧めします。では久々のアマゾンリンク。人生万歳! [DVD]