悪という必要性 | 墜落症候群

墜落症候群

墜ちていくというのは、とても怖くて暗いことのはずなのに、どこか愉しい。

 黒幕がいない限り、どんな物語だって成立しないんだぜ?
 お前はわかってるのか? 主人公なんて目じゃないのさ。常に世界を回しているのは、俺たちという――悪なんだぜ? 
 平和には悪というのは余計な除け者だけどさ、しかし同時に、世界を速く回すには、常に悪は必要なんだ。
 人体実験するような悪徳が必要なんだ。
 戦争が必要なんだ。
 兵器が必要なんだ。
 人の死が必要なんだ――と、錯覚させるのこそが俺たち悪の本懐さ♪