乙嫁語り | 墜落症候群

墜落症候群

墜ちていくというのは、とても怖くて暗いことのはずなのに、どこか愉しい。



 大人気、乙嫁語りの最新刊を読んだ。
 読むマンガがなかったので二回読んだw
 今回は姉妹婚という百合じみた話だ。
 メインの舞台は女浴場なのだけれど、森薫の描く女性の身体のやわらかな線というのは垂涎ものだと俺は思うw
 日本ではアニメーションでは乳首を隠すとか、ワケがわからないような隠蔽が行われ、それがDVDでは見られるようになるという意味不明な特典があるそうなのだが、この性は隠すべきもの、という認識はどこから始まったのか、俺はとても不思議である。
 日本には、祭りの日に気の合った男女が自由にセックスしたり、ある決められた日に巫女さんが望む男全てを受け入れることもあったそうで、つまり性エネルギーの強さというのを十分に活用する文化があったはずだ。
 江戸では浮世絵に見られるように、性というのはかなりオープンなものだったと思われる。
 それがここまで隠されるようになったのは、西洋の影響なのかな? とも思うが、日本の夫婦のセックスレスは世界中で笑われ者にされていることを考えると、それもどうなのだろう。
 やはり、自分では子育ての問題を負いたくないという、無責任主義なのだろうか?
 セックスはエネルギーを大きく消費するから面倒くさいと?
 しかし、創造というのはすべからくエネルギーを大きく消費するものだ。
 その中でも、子作りというのは人間最高の創造といえるものではないか、と俺は思う。
 とまれ、アマゾンでこの本の売上が高いことから鑑みても、一夫多妻や女性同士の結婚などについても、少なくともマンガの上では、日本人は可能性の一つとして楽しんで受け入れられるらしい。
 その柔軟さが、どうして現実に活かせないのかはかなり疑問だ。
 現実がお上に縛られている現状を遺憾に思う。
 人々はもっとありとあらゆる可能性を楽しんでいいはずではないだろうか?
 そこに少数者かどうかの懸念などいらない。
 自分の求めるままに恋愛すればいいのだ。