(前回のブログより続き)

 

先日、新しい病院にて


IPMN (膵管内乳頭性腫瘍)の検査を受けた。

 

前回他院で検査してから


およそ1年2か月振りということになるだろうか。

 

一年経過観察なので既に2か月オーバーしている。


 

IPMNと診断されてから


頭の中からそれが離れたことは


一日足りともなかった。

 



どんなに日々楽しくても笑い転げても

 

ふと体のことが頭をよぎる。

 


もしかしたら


将来的に病巣に変化が起きるかも


と。



・・・・・・・・・・・・・・

 

 

その日の朝は猛吹雪で。

 

いつもの出勤と変わりない時間に家を出た。


 

そしていつもと同じ時間の電車に乗り、


いつもと同じような混雑ぶりに身を歪める。


 

これから検査を受けに行く身にとっては


憂鬱な時間のはずなのに

 


「今日は仕事ではないのだ」と思うと、


いささか楽な気さえした。

 

 


 …………


 

病院の最寄り駅に到着すると


雪によって電車が遅延した影響で


人が溢れかえっていた。

 



前夜の8時過ぎから絶食。


当日朝は8時までなら水分摂取可だった。

 

道すがら、持病の逆流性食道炎の影響で


昨晩の夕食が消化されていないのではないかと

 

そればかり気になっていた。



 

開院間もない時間に到着。

 

天候のせいか病院はさほど混んでおらず、


すぐに血液検査へと案内された。

 

次にMRCP(肝・膵・胆のMRI)の撮影で


レントゲン室へと案内される。

 


前室で検査着に着替え、


無味無臭の液体薬を飲むよう指示される。


飲みにくくは無いがワタシには量が多い。 


台に横たわり、身体が固定される。


 

(昨晩の食事が胃で踊っているような気もする…)

なんてことが頭をかすめたが


ヘッドフォンからのクラシック音楽に


検査音もろともかき消される。



その後滞りなくMRCP撮影を終え、


待合で診察を待つことに。

 

 

・・・・・・・・・・・・・

 

30分ほど待機しただろうか。


予約の時間をやや過ぎてから


自身の診察の番が来た。


何があっても最善。不思議と腹は据わっていた。



 

番号を呼ばれ、深呼吸し気合いを入れる。


最悪の事態のことを想像し、

 

「この瞬間のこと、


いつか思い出すときが来るかもしれない」


なんて


心に留めようとしている自分が居た。

 


 

 

診察室の引き戸を開ける。


「こんにちは〇〇です。よろしくお願いします」


すると、明るい表情の先生が座っておいでだった。

 


早速画像を説明してくださる。

 

膵臓の位置、疾患との位置関係。


(前病院の医師は膵臓の位置も説明なし。)


見たところ形状は房状で2つに見えた。



以前の病院よりもより近くで


様々な角度から詳細を見せてくださる。


 

「良性です。


血液検査も全て調べましたが


どれも問題ありません。糖尿もありません。


ただ、今後変化が無いとも限らないので、


引き続き一年ごとの経過観察をしていきましょう。」

 


お医者さまの声の調子や表情で


問題がないということは伝わってきた




IPMNと糖尿との関係なども予め調べていたので


何ごともないということでひと安心



………


以前の医師の説明とは雲泥の差だった。

 

自身の病気でありながら


前病院の医師の説明が乏しかったが為に


今回初めて病巣のタイプを知る。


 

IPMNには様々なタイプがあるが、


自身のそれは膵頭部にあり、


分枝型IPMNと言われるものだった。


初めてIPMNと診断されてから


初めて知る自分の型。



後に調べると


ガン化する可能性は低いとの記述を見つける。




自身の型がどういったものなのか、など


何も知らされないがために


モヤモヤ混じりの


今思えば


過度な心配をしてきた約三年の月日。




病院を代えてつくづく良かった。


本当に良かった。




自身の状態を知り、


ようやく


「正しく恐れる」心構えができるようになった。



検査が終わったらどんな結果であれ


お昼ごはんは自分にご褒美しようと決めていて


パスタにしようかそれとも…







結局、お米ヌードル。

フォーのようで美味しい

ここひと月あまり小麦粉抜き。

小麦粉抜きにしてから体調がよい。
(若干小麦粉にアレルギーあり)



覚悟しながら向かった病院

帰りはまるで景色が違った


まずは安心した。

次は一年後。

大事にしよう。身体。


………



 IPMNには様々なタイプがあり、


わたし自身の型が


万人の方の参考になるものではありませんが、


ネットで病気の詳細を調べて参考になること、


こわくなること、


多種多様な見解に戸惑うこと…


少なくないと思います




わたし自身、


他の方のブログやネットを参考に


色々と勉強させていただき大変救われました


ありがたいことです




膵臓疾患を公表された著名な方々の勇気や


克服していく姿に


心の中で応援することしきり。




IPMNでこのブログにたまたま辿り着いた方、


参考になることがなく申し訳ない気持ちですが、


それでも




不安な日々をお過ごしの方が


ほんのひと時でも


やまいのことを少し傍に置いて


穏やかな時間を過ごすことができますよう


微力ながら


お祈りしております





長文お付き合いくださりありがとうございます



この小さな世界が


やさしい世の中でありますように