聞いてみたんだ。
「今日は、父の日だけど、息子さんに何かしてもらった?」
って。
そしたら、
「今日は、ずっと仕事場に居たから、何もしてはもらってないよ」
素っ気なく
そう、答えた彼。
期待どころか
そんな日があった事すら、忘れてたみたいだった。
「……そうか。でも、息子さん優しいから、きっと、家に帰ったら何かしてくれるかもしれないね」
他人が
何の証拠もなく、過度の期待をさせてはいけない。
でも
彼の息子は、きっと口に出さなくても、何かしらのアクションを取れる、優しい子だ。
だから、
あえて今日が特別な日だと本人に伝える。
嬉しいや期待を隠せるほど、
彼は器用ではない。
ましてや
最愛の息子の事になれば、尚更。
「……そうかな?そうだと、いいな。」
照れくさそうに
下を少し向いた彼は息子を思い出しているようだった。

不器用でもいい。
たくさんの
ありがとうと大好きを伝えられますように。

