そのうちのひとつが私 牡羊座生まれの君が灯すキャンドル
単純な返事をしてよ 蠍座の何日生まれだったの君は
美しい声は君には届かない いびつに伸びた爪の双子座
基礎的な恋はあなたに始まって 言葉を太陽へと置いた春
水鏡 あなたが持っていたい火がここに映っただけだったのに
屋上じゃ泣きたりなくてしがみつく あなたの胸の雷鳴を聞く
生と死を歌うにもその時がある あなたは春で私が真夏
取り合ったハヤカワ文庫も日に焼けて 天使の名前だけが消えない
この中で実際にあったことはハヤカワ文庫だけです。
赤橙黄緑青藍紫 永遠の終わりに色をつけるならどれ
必然のように雨降り ひさかたのSARAVAHの旅で君と落ち合う
喜びの歌声よ降れ 白妙のリボンを結ぶ今日の私に
春を待つ そこであなたの歌声を彩るための花びらとなる
あなたとの最後の声を遮ったアクリルボードが現役でいる
ペダル式消毒装置 私にも踏みしめられる確かなひとつ
アルコール液がこんなに痛くって 知らないうちにできていた傷
この線のいっぱいにまでつぎたして 今年は何をしたかったっけ
外出自主休講中です。
切実に家と職場以外の居場所が欲しい……。
持ち歩いているスプレーボトルにアルコール消毒液をつぎたしながら短歌を詠みました。
星ひとつ流れてそれは告げられる 積木崩しの日々のはじまり
天秤座 書き終わらない小説の最後に誰がいてくれますか
まっすぐに見上げることを許されて 教えて今の星の名前を
簡単に壊れてしまえないくらいあなたが強くしてくれた頬
流星群だった二人を終わらせる 天使の声も聴こえない部屋
