フィルター付きたばこのパッケージを銘柄別にご紹介しています。今回は《ハイライト25》をご紹介します。《ハイライト》の仲間として1970年大阪万博に併せて用意されました。

 

《ハイライト25》は昭和45年3月14日に新発売されました。(20本入)のパッケージと同じデザインで、(25本入)として入数だけを変更して発売されています。

 

封緘紙は、昭和43年5月1日の〚日本専売公社〛が初めて実施した一斉 定価改定で、《ハイライト》と《ハイライトデラックス》に利用された〚暫定封緘紙〛のデザインが流用されました。

 

封緘紙のサイズが途中で変更されています。発売当初の長さは 44mm. でしたが、昭和47年7月に〈健康表示〉が印刷された時には 46mm. と、2mm.ほど長くなっています。サイズが変更された正確な時期は分かりません。

 

以前《ハイライト》の仲間はまとめてご紹介しています。現在フィルターたばこを銘柄ごとに発売された順番でご紹介していますので、今回は単独でのご紹介です。

 

 

 

《ハイライト25》は大阪万博の会場に設置された自動販売機で、100円で釣り銭の無い価格として用意されました。街頭の自動販売機にも用意されています。

 

自動販売機で発売された翌日は大阪万博の開会式です。フィルター付き《チェリー》が新発売され、万博会場でテストマーケットが実施されました。大阪万博の時には、開催に併せて2種類の銘柄が新製品として登場したわけです。

 

 

 

若者には【ドカベン】と呼ばれて評判が良かったようです。20本入の縦長のパッケージより横幅が広く、男子高校生が持つスマートには見えない大きな弁当箱と重ね合わせた愛称です。

 

同じ体裁でロングサイズ〚25本入〛の銘柄は、【宙=おおぞら】と2種類だけが見られます。

 

 

当時はセブンスターやホープなどが20本入で100円でした。≪ハイライト25≫ は25本入です。

25本入で100円だったので、割安感から若者に人気があったようです。

 

しかしそれは一時的な事で、若者の嗜好は《セブンスター》に移っていました。『いつもはセブンスターを吸うけど、安いから《ハイライト25》を買った…』 人も多かったのでないでしょうか。

 

1970年前後の若者には人気だったようですが、ひとつだけ難があると言えるでしょうか。確かワイシャツの胸ポケットには収まらなかったのではないかと思います。兄から聞いた覚えがあります。

 

 

水島新司氏の野球漫画【ドカベン】より10年以上も前の事です。《ハイライト25》の愛称は漫画よりかなり昔の事で、漫画の【ドカベン】とは関係ありません。

 

 

 

封緘紙は、昭和43年5月1日の一斉値上げで《ハイライト》と《ハイライトデラックス》に使用された暫定封緘紙のデザインが引き継がれました。違いは中央に【25】と印刷されています。

 

 

こちらのロングサイズ《ハイライト 25》は、フィルターたばことしては《セブンスター》に続いて登場しました。万博会場の自動販売機のために発売された〚日本専売公社〛による17番目の新製品となります。翌日に万博 開会式の行われた3月15日から《チェリー》の試験販売が実施されます。

 

 

 

 

 

                ハイライト 25

 

 

    1970年  3月14日   発売      定価 100円

     1972年  7月      健康表示により中止

 

発売された当初は、封緘紙の長さが 44mm. でした。後に健康表示が印刷される時には 46mm. に変更されて長くなっています。封緘紙の糊付けラインは3本線です。

 

 

                  封緘紙の長さ 44㎜

                                     

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      1972年  7月            健康表示

       1975年  1月 17日          製造中止

 

昭和47年4月に健康表示が義務付けられました。健康表示の印刷されたパッケージは7月頃から

登場しています。昭和50年1月17日に製造中止が発表されました。発売当初は若者に人気だったようですが、昭和47年頃には若者の嗜好は《セブンスター》に移っていました。

 

封緘紙のサイズが変更されています。これまで長さが 44mm. だったのですが、46mm. になりました。いつから長くなったのかははっきりしませんが、〈健康表示〉の印刷とだいたい同じ頃だったようです。封緘紙の糊付けラインが2本になっています。

 

 

 

 

 

                  封緘紙の長さ 46㎜

                      

 

 

 

 

 

私が高校生まで製造が続けられていますが、当時はまだたばこを吸っていませんので購入した事はありません。兄が持っていて、見た事はあります。【ドカベン】と言う愛称も兄から聞きました。

 

 

 

=当時の若者に人気= と書きましたが、それは昭和35年~昭和40年頃の若者と言う事です。私が

中学生の頃には若い人の人気銘柄はほとんど《セブンスター》に移っていました。昭和47年頃の私の中では《ハイライト》は〈年配者の吸うたばこ〉と言うイメージがあります。

 

 

 

 

   〚日本専売公社〛の時代、《ハイライト25》》で実施された定価改定はありません

 

       昭和45年(1970年)   3月 14日  発売     定価    100円

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回は《ハイライト25》の翌日に販売が開始された《チェリー》をご紹介します。大阪万博の会場で、3月15日の開会式から試験販売(テストマーケット)が実施されました。