国民年金制度は、厚生年金や政府の年金に加入していない一般人が加入する制度です。納付に当たっては、1961年4月より専用の印紙が用意されていました。年金手帳に貼付されたようです。

印紙が発行された当時、所管は厚生省 社会保険庁でした。

 

国民年金保険料の金額が印紙の額面になっているので、さまざまな額面の印紙が存在します。端数のある金額の一例を挙げると、1170円、1780円、8780円、10540円などが見られます。

 

1961年から1974年の間に、それぞれの額面によって美しいデザインの印紙が用意されていました。額面の違いで39種類が確認できます。

 

1976年4月1日よりデザインが変更されて、折鶴を描いた統一デザインになります。色違いで額面が変わっています。同じ変化では、≪農産物検査印紙≫が1975年から統一デザインになっています。国民年金印紙の制度は、1999年に廃止されて現在は使われなくなりました。

 

初期の印紙は、額面が高くなるとサイズも大きくなり、趣向を凝らしたそれは美しいデザインなのですが、残念ながら私は興味を持った高校一年生当時、全く手に入れる事が出来ませんでした。

 

高校生には年金など無関係な世界だし、社会保険庁も知りませんでした。また当時、印紙が欲しいと社会保険庁で尋ねても一般販売などしていなかったのではないかと思います。詳しく知りませんが…。

 

ネットが普及した時代になって、漸く一部の額面を10種類だけ入手しましたのでご紹介します。

 

 

 

 

    1961年10月31日 発行          1961年4月12日 発行    

 

                      

 

 

 

 

 

 

 

 

   1961年4月12日 発行           1961年10月31日 発行

 

            

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   1961年12月7日 発行            1964年4月1日 発行

 

         

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    1964年4月1日 発行           1966年12月17日 発行

 

         

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   1966年12月17日 発行            1969年1月1日 発行

 

          

 

 

額面10円~250円までの印紙は小型です。額面300円以上の印紙は大型ですが、1972年6月より1000円までの金額は、全く同じデザインで小型に変更されています。

 

1100円以上の額面は大型です。やはり大型の方が見栄えも良く、とても豪華に感じられます。

 

 

1976年4月1日よりデザインが変更されて、こちらの10円印紙と同じ折り鶴が描かれました。デザインは10円印紙とほとんど同じですが、こちらに見られる富士山だけが省かれています。

 

高額印紙も同じ折り鶴の統一デザインですが、5000円以上の印紙から大型印紙になっています。

 

 

 

 

中学一年の頃から収入印紙や普通切手が好きだった私は、単色で渋いこうしたデザインが大好きでした。【日本切手百科辞典】で初めてデザインを知り、「欲しいナ~」 と垂涎の眼で見ていました。