メトロン如来坐像のブログ
あらすじ

1997年、海上保安庁の西村 淳(堺 雅人)は南極観測隊の料理人として南極に派遣されるのだったが、平均気温-54℃。生物はおろか、細菌も生息できない環境で医療、通信、車両などのスペシャリストである7名の隊員の胃袋をどうやって満たしていくのか!?


感想

この映画、話に大きな展開はありません。大きなイベントが無いのがミソで、南極観測隊は変わらない風景で、変わらない仕事を一年間続けないといけない。そんな隊員たちが求めるのは「変化」。それを料理で表し、隊員達にしあわせを与える南極料理人の役割は大きかったのです!

隊員のリクエストで伊勢海老のエビフライを作ったり、ラーメン依存症の隊長がいたり、何より食事をこの上なくおいしそうに食べる姿に思わず頬が緩んでしまいます。

料理を中心に回っていく本作、飽食の時代に食を見つめ直すにはいい映画でした。

注:空腹で観ないように、腹減ります!


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あらすじ

毎年クリスマス・イブに本物のエスパー同士が一般人には秘密で喫茶店「カフェ・ド・念力」に集まっていた。一方、超常現象バラエティ番組のAD桜井 米(長澤 まさみ)は視聴者の情報を頼りに番組の企画で日本全国エスパーを探しに飛び回っていた。しかし、どれもインチキばかり。そんなクリスマス・イブ当日、偶然桜井は喫茶店に来店。エスパーたちは本物のエスパーであることを隠すために四苦八苦するのだった・・・


感想

「三本立て企画」最終作!

監督 本広克行 主演 長澤まさみのミラクル超能力コメディ!?

桜井 米は小さい頃から変わらず、超常現象を信じ続けテレビ局のADとなった。しかし、世間は超常現象を信用せず、それでも信じ続ける米は、企画で超能力をカメラに収めるために旅に出るという展開。

出てくるエスパーの間抜けさからなのか、長澤まさみの可愛さからなのか、この映画、終始キラキラしていて観終わったら元気がもらえる映画でした。5人のエスパーの能力が透視、テレポーテーション、テレパシー、サイコキネシス、エレキネシスと個性的。クライマックスにはこの五つの力が組み合わさって奇跡が!

本作、良くも悪くも観終わった後残るものがあまりありませんでした。軽い気持ちで映画を楽しみたい方には最適!活力を注入したい方は是非!!



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あらすじ

高校中退でニートのマ男(小池 徹平)は、母の死をキッカケにプログラマ―の資格を取得して、なんとか小さなIT企業に就職する。しかし、そこは想像を絶する「ブラック会社」だった!サービス残業・徹夜当たり前、納期を目指して毎日デスマ(デスマーチ:死の行軍)が続く!


感想

「三本立て企画」第2作目!!

タイトルを見ただけで映画の内容が解かる本作、2ちゃんねるのスレッドから生まれた実話に基づいたコメディ!

ブラック会社とは、表向きは優良企業だが、実態は労働環境が最悪で入社したが最後、骨の髄まで吸いつくされ社員を奴隷のようにこき使う会社のことである。

ニートの主人公は時代の寵児と持てはやされる一方で、スーツを着た肉体労働者とも呼ばれるプログラマーとして黒井システム株式会社に念願叶って採用される。しかし、入社初日から責任感ゼロのリーダー(品川 祐)とその腰巾着・井出(池田 鉄洋)にこき使われ、初めてブラック会社であることを知る。マ男は唯一まともな藤田さん(田辺誠一)に助けられながらなんとか正気を保ち、日々働くのだった。

現代の世相を表した映画で、個人的にはホラーよりも怖いお話でした。不況下の劣悪な企業の内情をポップに描いていて楽しめる反面、実際はもっと殺伐としているんじゃないかと思うと身震いしてしまいました。

コメディ映画であるのに、「働くとはいったい何だ」というメッセージがくみ取れる作品。人間が無駄を削ぎ落していく過程を映していて、楽しめました。

それにも増して、田辺誠一演じる藤田というキャラクターが際立つこと!なぜ藤田程の人格者がブラック会社で働いているのか?そこがこの話のキーとなっていきます。

ブラック会社に勤めている人も、いない人も楽しめて、考えさせられる本作を是非!!