学校の帰り道、ただ歩いて帰るだけじゃつまらない。
そんな時、お父さんが言ったの。

「ゾンビが出てくるって思えば、つまらない道も冒険になるよ」




それから私は、ピンクの髪の女の子を想像した。
彼女は手にしたおもちゃの銃で「バババッ」と撃ちながら、ビルの階段を駆け上がる。
その先に待つのは、ウイルスに感染した謎の敵。
……もちろん全部、私の中だけの小さな劇場。

子どもでも大人でも、「退屈だな」と感じた時こそ、想像力が必要なんだと思う。
世界は、目に見えるままじゃない。
ちょっと違う角度から見れば、日常もフィクションになる