会社で働いていた頃、いつも気にかけていたのは、目立たない存在の人たちだった。
清掃のお姉さんたちに小さなプレゼントを渡すと、「えっ、私に?」と驚いたように笑ってくれた。その笑顔が嬉しくて、ついまた何か贈りたくなる。
この絵は、そんな日々の記憶。ピンクの三つの壁に囲まれて立つ保潔スタッフは、ただの背景じゃない。彼女たちは、静かに私たちの毎日を支えてくれている。
贈り物は高価じゃなくてもいい。大事なのは「見てるよ」「ありがとう」の気持ち。
この社会には、まだまだ目を向けるべき優しさがたくさんある。
そして私は、それを絵に描くことができる。それが、私のちょっとした誇り