この絵の舞台は、“腐屍(ふし)の館”。
インスピレーションは、90年代~2000年代初期のホラーRPG、そしてピクセルアート系のサバイバルゲームから受けたものです。
一見かわいらしいドット調に見えるかもしれませんが、その一つひとつのマス目に、怯え、欲望、そして孤独が込められています。
私たちが育ってきた世代が感じた「画面の向こう側のリアルな恐怖」、それはジャンルとしての“ホラー”ではなく、“現実逃避としての想像力”なのです。
「腐屍」とは、死してなお動くもの。
「館」とは、想像力が避難する最後の場所。
この作品の深層には、「世界が崩壊しても、私たち二人の想像力は腐らない」という強いメッセージを込めています。
愛する人と、ホラーの中に灯る光を描きたい――そう思って、私はこの“腐屍の館”を建てました