いつも思っていたけれど
このあたしの楽園は
やっぱり無くてもよかったもので

しがない終わり
ハッピーでもバッドでもないエンド
打ち切られた物語の様

これにてあたしの小唄は終幕です

割れたアリス
堕ちたのは あたし
空が晴れてるからって
あたしの心が晴れてるわけもなくて
ただ疎ましく
漂う暗闇が愛しい
暗闇だけの世界で
終幕の音を子守唄にして
諦めの幸福
今亡き悠遠
眠る子の美しき
這い出る世界の醜き
終幕の鐘
侵食の、足音
この世界は
なによりも無情で
だからこその美しさ
破れた手紙と
漂う小瓶
込められた想いは
もうわからないけれど
そこにあった幸せは
まだここにある
漂う舟に
手紙を託して
幸せだったあのころに
届けと
空は青く澄んで
あたしたちが立ち入る隙なんてないじゃない
もう手は届かないけれど
まだ声は届くと思うから

叫ぶ、叫ぶ、叫ぶ、
響く歌
奏でる笛
はずむ踊り子

堕ちた月
荒れた野原
夢見るピエロ

幻惑のカーニバル