思い起こせば、パン作りと出会ったのは20年位前



始めはイーストのパン作りからスタートし、市販の天然酵母、自家製天然酵母と続きました


自家製酵母は果物や植物、穀物、いろんなものからおこしました


おこした酵母の種類は数十種類、焼いたパンの種類は数百種類あるかと思います



今に至るまで、途中体調を崩した時期があり、パン焼きから数年間離れていたこともあります



7年ほど前からでしょうか


色々、自分の中で意識が変わってきて…


体調のことも不調を何とかしたいという気持ちを手放し、この身体なりに過ごしていければもう充分なのでは


と不完全を受け入れる心境に変わってきました



そうしたら逆に体調が戻ってきて、パンを焼きたいという気持ちも戻ってきたんです



その時、心底


また食べたい

また作りたい

と思ったのが 酒種酵母 のパンでした



なぜに!?

といわれても上手く答えられないのですが…



体が欲した

作りたくなった

わたしの本能的な何かがそれを求めた 



という表現が一番しっくりくるかもしれません




前に作った時の元種は使いきっていたのでまた一から作りました



生米、ご飯、麹、お水 を混ぜ合わせ発酵させるところからスタートしました



何もないところから…



互いが混じりあい、発酵が始まりぷくぷくと泡が湧いてくる様子を目にして、こちらまで生き生きと何かが動き出す感じがしました



泡は正に生命の息吹き



目には見えないたくさんの微生物たちが、この中で今動きだし、生命体となり動きはじめている



その様子からとても強いエネルギーを感じました



自然の営みってなんて力強いんだろう



自らが、共に共鳴し合って生きている



地球上にはじめて生命体というものが誕生、スタートした時もこんな感じだったのではないだろうか



そんなことまで想いが馳せました





その時作った酒種酵母をずっと繋いできて今に至ります




酒種酵母は腐ることはありません




保存料、防腐剤など入ってなくとも腐らないのです




腐るどころが、微生物たちの働きでより深い味わいになってきます



自然の摂理からいったら、体にとって素晴らしいもののまま発酵熟成し続け、最後は蒸発して全て空気になるんでしょう





こうして出来た酵母で作られたパンはとても頼もしく、わたしの命の糧となってくれています





わたしの体も細胞の集まりでしかなく、それぞれが生命をもちながら何十兆個繋がりあって一つの生命体として生きています




微生物から始まった命が、絶えることなく形をかえてずっと繋がっている



ただ繋がってきている




いずれ体が滅びたとしても、土に風に、自然に還るだけです




そうして…また巡るのでしょう




地球も


宇宙も



みなひとつであるという感覚に



その感覚の時、深い感謝がフツフツと湧いてきて




大きな大きな安心感に包まれます





(今日は酵母への想いに熱がはいりました


酒種酵母はパン生地との相性も抜群で素晴らしい特長があるのですが、長くなったのでまたにしますね)





雪の下から出てきたクリスマスローズの蕾  (玄関脇にて)





今日もありがとうございます♡