「くじゅう花公園」からは、
ジュジュくんご家族が今夜泊まる、
「ルナ天文台」へと向かいました。

向かいました...と言っても、
「ルナ天文台」はご近所だし、
わたしの遊び場だから、
帰って来た、という方が
正しいのかもしれません。

午後６時...。
ジュジュかあさんがやってくる、
と聞いた阿蘇の仲間たちが、
続々と集まってきました。

一緒に夕食を頂くのです。

わたしは、それを、
テラスから眺めていました。

（ジュジュくんは、
車の中でゆっくりしています）

テーブルには
阿蘇の旬を味わう前菜、
季節のスープ、
あか牛のフィレステーキなどが並び、
皆は、この土地の自然の恵みに
舌づつみをうちながら、
さまざまな積もる話に時を
過ごしていました...

が、にせモンだけは、
食べることにしか興味がないようです。

「あの、すいません。
パンを先に持ってきてもらって
いいですか？」

「あの、すいません。
パンのおかわりいいですか？」

「あの、すいません。
パンの在庫はいくつありますか？」

「あの...すいません。
この肉何グラムですか？」

「ねぇ、にせモン...。
この前の話を皆に話してあげて」

「はい。この前ですね。
車中泊をしていたら、
気分が悪くなったんで、
救急車を呼ぶつもりで
電話をしたんですよ。
それが１１０番にしたらしく、
警察から場所を聞かれ、
あわてて切りました。
その後、お母さんに
イブを持って来てもらったら
すぐに治りましたけどね...
っていうか、
あれがアベノミクス
症候群だったんですかね？」

にせモンの話に耳を傾けながら、
わたしはいつしか
夢の中を彷徨っていました。

夢の中で、
わたしはジュジュくんと一緒で、
ふたりは夜空を見上げていました。
そこに、美しい流れ星が流れたので、
あわててお祈りをしたのです。

「大好きなママと
ずっと一緒にいられますように」と。

それは、
ジュジュくんと同じ願いでした。

ジュジュかあさんのブログです。

天文台の夜