シュシュが世界地図を描いたら | 続・阿蘇の国のアリス
私はもう、
なにものにもなれない...。

だから、期待しているんだ。

彼との再会を。

誰かが、私を
引き上げてくれることを。

(ジュジュくん、
早く、来ないかなぁ)


「シカ!」


「アリスちゃんのドッグランに
シカが来ていた...」


「サルの声もする。
アリスちゃんがいたら、
どこまでも追いかけて
いくんだろうね」




「ジュジュお兄ちゃん!」


「ぼくもアリスのドッグランに
行きたい、ここから出して!」


ジュジュかあさん
「シュシュはまだダメ」

「チッ」


「それより、
オシッコしなさい。
はい、ワンツー、ワンツー、
ワンツー、ワンツー、...」


シュシュくんが
世界地図を描いたら...


旅の始まりです。


懐かしいと新しいが
混じり合った、
リメイクされた
映画を見ているような
不思議な感じ...


生きていたころの私が、
今の私に重なってくる。


それはもう、
思い出なんかじゃなかった。


(黒亭に並んでる...)


(ジュジュかあさんと、
とうさん...フー子もいる)




(...ママと一緒に、たべてる)