大好きな人に会うために | 続・阿蘇の国のアリス
今の私には
大好きな人がいて...

大好きな人がつけてくれた
名前があって...

死にそうになると、
みんなが私を
その名前で
呼んでくれるの...

「アリス」ってね♪

みんなの声が聞こえたよ、
ありがとう。

大好きな人が帰ってきた。

どうやら、
間に合ったみたい...。

午前5時、
私の呼吸も少し落ちついてきて
ようやく眠れそうです。

ただ、鼻水なのか、
どんどん口に流れてきて
危険は危険なの。

パパ、私を見ていてね。


ここからは、
肺腺がんのお話です。

肺がんで亡くなる人は
年間6万人...
単一のがんとしては
最多です。

ほとんどは線がんで、
肺の抹消にできます。


2018年1月31日、
人気ヒップホップグループ
「ET-KING」のリーダー、
いときんさんも闘病中に
亡くなりました。


いときんさんは昨年7月に
肺腺がんステージ4と
診断されていました。


国立がん研究センターによると
5年生存率は4.8%と
なっています。


私のママのがんも
いときんさんと同じ、
肺腺がんステージ4です。

2015年2月に見つかり、
今年の2月で3年になります。


私(犬)が脳腫瘍なら、
ママ(人間)もがんです。


しかし、
私も死ななければ、
ママも生きています。


先日、
パパがこんな記事を見つけて
ママに読み聞かせていました。

「余命3か月と言われたら、
半数の患者は
3か月以内に亡くなり、
もう残り半数は3か月以上
生きるという意味らしいよ」

「ふ~ん、そうなの。ワッハハ!」

ママは臆することなく、
テレビを見て笑っていました。


13日、
ママの診察が終わると、
私は酸素不足で...

ママは検査疲れのために、
親子そろってダウンしました。

それでも二人は、
なんとか生きています。

今日はどうなるのかな?

私の誕生日まで、
あと40日だというのにね。

「ママ、生きるよ!
大好きな人に会うために」