ミズタキとの時間 | 続・阿蘇の国のアリス
ミズタキ、
どこへ行ってしまったの...。

ミズタキのあの無邪気な顔と、
どこかでお腹を空かして鳴いている
姿が浮かびました。


お隣の隣のミズタキが姿を消して
今日で四日目。


パパはミズタキの名前を呼びながら
おうちの周りを歩き回っています。


「ミズタキ、ミズタキ、ミズタキ...」


しかし、ミズタキは見つかりませんでした。


こうして自分の周りから
いとしいものが少しずつ
去っていく気がしました。


「コッ、コッ。パパだ」


「コッ、コッ。私はヤキトリ」


まぶしくて、きらきらした時間...

そんな私たちの時間が
突然失くなってしまった。


どこか別の場所に
時間が行ってしまったのではなく、
目の前から消えた。


こんなことをパパやママは
経験しているのでしょうか。


私と同じように人のいないところで
弱虫みたいに泣いているのでしょうか。


それを隠して
平気でテレビを見て笑ってるの?




だったら大人なんかになりたくない。


ミズタキにかわるものが
この世にあるなんて思えない。


私は絶対にミズタキの死を認めない。


「クックックック~♪」