またね | 続・阿蘇の国のアリス
朝、ベッドで目覚めると、
ママは隣で目を開けていて、
僕にささやきました。

「愛してる。ありがとう。」

胸には買ったばかりの
北投石を抱いています。


「そんなこと知ってる。
僕が愛しているから...。
それに、感謝しているのは、僕の方。
ママもアリスも...
頑張って生きてくれているからね」

僕は答えました。


「今のうちに、
愛してるって言えなくなる前に、
たくさん言っておきたいの」

「朝から悲しいこと、言わないで」


そんな会話をした日の午後...。
トクナガ三世が、
我が家の草取りに来ました。

「午後から雨だから、来ても無理だよ」

昨日、あれほどパパが言ったのに...。

案の定、
草取りをはじめて15分で、
雨が落ちてきました。

パパは、トクナガ三世の掌に、
500円玉を握らせると、
帰ってもらいました。

「またね。トクナガ三世」