午前3時の決心 | 続・阿蘇の国のアリス
昔から、ぼくの予感は、
よくあたりました。

それも、よい予感ではなく、
悪い予感ばかりです。

今から5年ほど前、
うちにアリスが来て、
まだ、アリスのお姉ちゃん犬
リリーがいた頃、
毎日がほんとうに
しあわせでした。

あるとき、
ママとぼくと、
アリスとリリーの4にんで、
名も無い阿蘇の山を
登っている時のこと、
ママがニッコリと呟きました。

「私は今、とってもしあわせ。
天国にいるみたい...」

ぼくはなぜかその時、
「しあわせは
いつまでも続かないから
今のうちにかみしめておこうね」
と、答えていました。

ぼく自身が、あまりにも
しあわせすぎたからでしょうか。

それから4年後、
リリーは亡くなり、
ママはがんになってしまいました。

やはりしあわせは、
いつまでもつづかないものだと
思い知らされました。

しかしそれから、
ママとぼくは結婚式を挙げ、
ブロ友さんにも
会いに来ていただき、
ママとアリスのお部屋もできました。

一度は無くしたしあわせが、
また戻ってきたのです。

今は、午前3時。
ママとアリスの
寝顔を見つめながら、
ぼくは決心しました。

この母と娘を大切にしょう。
ぼくの身体と心のすべてをつかって、
全力で3にんの時間を満たそう。

そう決めると、
ぼくの目から
涙は乾いていきました。