秋はまだまだといった様子ですが、今年2回目の山行きは以前から考えていた南アルプス縦走です。
ほんとうは全山縦走を目指していたのですが、どうも自信がなくて塩見岳から北岳に抜けるルートを選びました。
山中3泊のんびり歩いて仕事に追われて日ごろまいっている精神を癒す登山にすることにしました。
 
登山前日は電車バスを乗り継いで大鹿村の赤石荘でゆっくり温泉に浸かって過ごしました。
大鹿村は初めて訪れましたがとても良い感じの山間の村でした。
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翌朝、宿の方に鳥倉登山口まで送っていただいて登山開始です。
初日は三伏峠を通過し塩見小屋までの6時間半の道のりです。
ゆっくりゆっくり登っていきます。
遠くには目指す塩見岳が見えてきます。
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塩見小屋は昔ながらの風情ある小屋でした。
夕刻塩見岳には雲がかかりはじめました。
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そして山肌に・・・
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ブロッケン現象、初めての経験でした。
 
2日目は塩見小屋から塩見岳を越えて熊の平までずっとあこがれていた南アルプス縦走路です。
出発してまもなく日が昇り始めました。東の方向には富士のシルエットがあまりにも美しく浮かび上がります。
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まず塩見岳に登頂しました。
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そして眼下には熊の平までの縦走路、その先には翌日目指す間ノ岳、北岳が鎮座しています。
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南アルプスは北アルプスと異なり植物の生命力が旺盛で2600mを超える高度であるにもかかわらず景色の移り変わりを楽しめました。
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出発から6時間ほどで2日目の目的地熊の平に到着です。
ここの小屋はとても笑顔の素敵な皆さんが運営されていてほっとくつろぐことができました。
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この日の夕刻は前日のブロッケンに続き素晴らしい光景に出会うことができました。
夕陽に赤く染まった農鳥岳です。そして雨上がりの空にはそれはそれは大きな虹の架け橋が。
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3日目。熊の平から間ノ岳、北岳を越えて北岳肩の小屋に向かいます。
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間ノ岳はどっしりとした懐の大きなイメージの山容です。
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3時間ほど登りが続きますが、気持ちよく歩けて山頂に立ちました。
山頂に設置された三角点越しにこの後目指す北岳がそびえています。
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この日は昼前早々に雲が湧き始めて北岳に着く頃には山頂は雲の中でした。
日本第2の高峰3193mの北岳山頂です。
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そして北岳を30分ほど下り北岳肩の小屋に到着です。
南アルプスもこの辺りまで来ると登山者の平均年齢が下がってくるようです。
塩見のような深部と比べると随分賑やかになってきたように感じられました。
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ここのワインは絶品です。ボトルを一本買っておでんでちびちびやりました。
残すところあと一日です。山を存分に楽しみます。
 
いよいよ最終日。
この日は標高3000mから1500mの広河原まで一気に降下します。
東に富士山。
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西には仙丈、その左奥に中央アルプス、右奥には北アルプス槍穂高連峰が望まれます。
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そして正面を見ると・・・
そこには鳳凰のオベリスクが朝陽に照らし出されて・・・。
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あまりにも神々しい大自然の中にぽつんと一人佇んだその瞬間、思わず手を合わせて合掌していました。
神を感じる偉大なる光景でした。
 
心を洗われ、草すべりをさらに急降下していきます。
お花畑はまだまだたくさんの花々が咲き誇っていました。
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草すべりを降りきるとそこは白根御池小屋です。
近代的なとてもよく手入れされた清潔感いっぱいのいい小屋でした。
ここで遅めの朝食をとりました。
食後においしいコーヒーをいただいて北岳を仰ぎ見ながらしばし今回の山の余韻に浸っていました。
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大鹿村鳥倉から南アルプス市広河原までの4日間。すばらしい時間を過ごすことができました。
さてこれでまたしばらく頑張れそうです(笑)