今日は学園祭の2日目、それと同時に志望している会社の最終の結果が発表される日でした。
最終の結果は、リクナビのアドレス宛に夕方に来るということでした。
模擬店で中華なべを振っているときは、チャーハンつくりに専念できるからいいのですが、いざ休憩や暇な時が訪れると…
何か落ち着かねぇ…
何というか、心に靄がかかったようにスッキリしない気持ちになってくる。
特に何をするでもなく座ったり立ったりを繰り返し、小声で歌を歌ったり、携帯電話を意味も無くいじったり。
傍から見れば相当キモくみえていたでしょうね。
もうとにかくじっと落ち着いているのが嫌だった。
そして時は流れ夕方。
ボクの焦燥はもはやノンストップ状態。
はじめて奥さんの出産に立ち会う夫のように、落ち着き無く辺りをうろついたり思案したり。
ふいに咆哮をあげたくなるくらいのはちきれんばかりのこの気持ち。
結果が気になってしょうがなかった。
されど、模擬店の関係上午後8時まで家に帰ることはできない。
頭にあるのは、さっさと模擬店を終えて家に帰り、リクナビを確認することのみ。
それ以外は何もかもがどうでもよかった。
自分本位バンザイ!
やがてボクの焦燥感を汲み取った友人は、携帯からリクナビを見ることを勧めてきた。
とにかくこのモヤモヤした状態からの脱却を図りたかったボクは、携帯でリクナビを確認することにした。
携帯からリクナビを見るのは初めてで、IDやパスワードの打ち込みが非常にもどかしかった。
ボクの後ろには模擬店参加者のメンバーがいた。
つまり受かろうが落ちようが、雰囲気的に彼らには結果を報告しなければならない。
もどかしい打ち込みを終えて、リクナビの「企業からのメッセージ」を確認。
………
「未読1件」
メールが来ている…!
ボクの心の臓の鼓動が速くなるのを感じる。
普段パソコンで使うのとは少し勝手が違い、メールを見るのに手こずる。
メールの送り主は、最終の結果待ちしてる会社からだった。
深呼吸をしてメールを開く。
最初のほうは、面接に行ったことに対するお礼の文言。
そして…
「採用内定」のお知らせが…!
ボクはこれをみて、緊張の糸が途切れた。
振り返ると、友人達がボクを見ている。
ボクはガッツポーズをとった。
そこからボクは完全に阿呆と化した。
奇声をあげて友人達と抱擁、慟哭、さらには胴上げである。
長い間待ち続けてきた、霞を喰らう気持ちで頑張った結果をようやく得ることができた。
しかも友人達がみんな揃っている場で、である。
最高にハイ!ってやつだぁ!!
半年以上に渡る就職活動において、俗物は屈辱に甘んじ、苦渋をなめ続けてきた。
だか、今その苦しき歴史にも終止符を打てる立場に立つことができるのだ。
長かった。
本当に、長かった…
一時期は、本気でフリーターを考えたりもしただけに、安心した。
本当に、よかった…