目の前を走るトラックの、背部に見えた 『UNYU』 の文字。










「ねぇ、うにゅって……なんだと思う?」






 問いかける私に、首を傾げる旦那さま。






「うにゅ……?」




「そう、ほらあそこに」






 指をさして示すと、途端に浮かぶ生ぬるい笑み。






「あのさ、下の方に書いてある漢字……見えるかな?」




「ん?」








 視線を下に下にずらすと、右下隅の方に、確かに漢字でこうありました。
















『○○運輸』










 あー、確かにね。




 それなら私にも通じるわ。






「そこを真面目に追求するあたりが凌ちゃんだよね。うん、すごい(笑)」








 ……絶対これ、褒め言葉じゃない(泣)