私は部活 派!
もう遠くなってしまったあの日々。
その場所で過ごす時間は、私にとって本当にかけがえのないものだった。
今振り返ると、本来の活動からはかけ離れた時間の方が、多かったような気もするけれど。
大切な、大切な時間。
自分の中にある感情に、名前をつけてしまいたくなくて。
当時の私にとって、それはそんな簡単な名前で読んでいいものじゃなくて。
それよりも、そこで共に過ごせる時間の方が、よほど重要で。
自分が仲間として、大事にされていると感じていたからこそ。
気づかれませんように。
そして私が、そのことについて考えなくて済みますようにと、そればかり願っていた。
知られてしまえば、その先もこれまでと同様に、過ごせるとは限らないと思っていたから。
何をするでもなく。
時に語り合い、気ままに好きなことをして過ごした、他愛ないひとときが。
学校からの帰り道、目的地が同じだった時に、並んで歩きながら交わす会話が。
年に数回あった、学校行事にかかわっての活動で、意見を出しあいながら動いた時間が。
私の胸の中で、今もともしびとなって輝いている。
少しでも、楽しそうに笑っている姿を見ていたかっただけで。
口にするつもりもなかった気持ちは。
ひょんなことから言葉にする羽目にあい、予想どおり玉砕した訳だが。
そこから後も、それまでと同じ時を過ごせたことが、どんなに嬉しかったことか。
仲間として――というスタンスで、痛みを覚えたことも幾度もあったけれど。
それでも、先の見えない恋愛ごとよりも。
かけがえのない仲間としてありたかった、という想いは。
今あの頃まで巻き戻って。
再びあの、黄昏時の時間を過ごせることになったとしても。
きっと変わらないだろうと思う。