true smile -2ページ目

true smile

ベース初心者が手探りで練習していく日々のメモだった筈のブログです。心についても考えた事を色々と。

  小さな女の子の家に、ウサギとイヌがいました。
  ウサギとイヌは女の子にかわれていました。

  女の子は毎日イヌとさんぽをして、ウサギにエサをあげてなでてやりました。

  イヌは女の子がだいすきでした。
  いっしょにあそんでくれる小さなこどもはすきなのです。
  
  ウサギは女の子がだいきらいでした。
  うるさいこどもなんてきらいだったのです。
  
  ウサギはイヌがだいすきでした。
  ちょっとくさいけれど、毎日イヌはウサギの小屋の前にしずかに座っていたからです。

  イヌは少しおじいさんでした。


 

  ある日、イヌはウサギにいつものようにはなしかけました。
  イヌはウサギがおどろかないように小さな声でしゃべります。

  「そんな小屋に毎日入っていて、たいくつじゃないかい」

  ウサギはうしろあしで耳をかきながら言いました。

  「ぼくはうるさいのがだいきらい。だから、ここでいいんだ」

  それをきいて、イヌも首をかしげます。

  「おれは楽しいことがだいすききだ。おまえもいっしょに、さんぽにいかないかい」

  ウサギはいかにもうんざりしたように言いました。

  「ぼくはウサギできみはイヌだ。いっしょでない所もあるんだよ」
  「そんなものかな」

  イヌはそれいじょうなにも言わずに、ウサギの小屋のよこであくびをしてねてしまいました。
  ウサギは、はなしをすることもめんどうだと、やっぱりイヌといっしょにねてしまいました。




  ある日、としおいたイヌは、ウサギの小屋のよこでうごかなくなっていました。
  じゅみょうがきて、しんでしまったのです。
  うごかなくなったイヌを見て、ウサギはちいさくこえをだしました。
  かけつけた女の子は、ウサギのこえとは、くらべものにならないほど大きなこえでなきました。



 
  女の子がイヌをにわにうめてしまってから、ウサギの小屋には前より女の子が来るようになりました。
  くびにわっかをつけて、イヌのように散歩をさせようともします。
  ウサギはうしろあしで、じめんをたたいていやがりました。

  「こんなことがあいつはすきだったのかな」

  ウサギはとてもおかしいことだとおもい、イヌにきいてみようとおもいました。
  けれども、イヌはもういません。

  「話ができるうちに、ちゃんときいておけばよかった」

  ウサギははじめて、おおきなこえでなきました。



 
  
 2011年3月11日、何もできずにただただ顔を覆って泣きながら見た地元の映像。

 翌々日、1分程の電話でやっと聞けた家族の声で泣きじゃくった朝。

 あれから半年以上が経った。

 色んな言葉が飛び交っている。

 
 被災者乞食?

 福島をゴミ捨て場にしろ?


 そんな言葉たちより、涙より汗を流して、口より体を動かしている人々を見て、ずっと肌で実感した言葉がある。


 「やらない善よりやる偽善」


 幸いこちらにはまだ衛星のかけらは落ちてきていない。

 ほどんど何もできなかった私も、これからも何かをする事ができる。

 身近な大切な人や、友達に対してもだ。


 やらない善より、やる偽善。

 今やらなくて後悔するのは、もう、嫌だから。




 「清濁併せ呑む」という言葉がある。

 広辞苑から引用すると、

  善・悪のわけへだてをせず、来るがままに受け容れること。
  度量の大きいことをいう。


 と説明してある。


 上(抽象的な言葉ですみません)へ行くためには、これが欠かせないとよく言われる。あるいは、トップを取る人間は、悪い事もしているものだ、と。

 本当に欲しい物を得る事に、努力が必要なのは当たり前の事だ。そして、それは傷なしでは手に入らない。真実を知ろうとしただけで、傷だらけになる場合もある。

 無傷で手に入るものなんていらない、と、本当は言いたい。
 けれど、怖くて怖くて怖くて、足踏みをしてばかり。過去の悪い失敗を思い出して「今まではこうだったけれど、今度は違うかもしれない」と思う事は、かなりの精神力が必要になる。

 それでも。

 無傷では手に入らないものが欲しい。
 無傷では立てない場所に立ちたい。

 そのためには、まずは、自分と向き合って傷つきながら自分に勝たなければいけない。
 一度勝てばいいというものではないのだろう。
 そして、自分の事だけを考えればいいというものでもない。

 怖い。

 それでも。

 やっぱり、欲しい物が得られなかったら、絶対に後悔するから。
 恥をかきまくって、ドジを踏みまくって、やるしかない、のだ。

 きっと、おいらはそんな自分が好きだと思うから。