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08/12 カミーノ歩き旅 34日目の出来事 その1
これまでの歩行距離 1,521,606歩 941.4km
スペインの西端、フィエステーラまで 残り 88km
久しぶりのシングルルームで
周囲に気を配ることもなく1時過ぎまで
明かりを付けたまま、物思いに耽り
じっくりと熟睡し8時ごろに起床
新たな一日、そして新しい旅の始まりの朝を迎えた
簡単な朝食を宿のベンディングマシーンで済ませ
9時近くに
ひとまずはカテドラルを目指す
出発前に許しの門を潜ってみようかと思うも
朝から既に長蛇の列が
カテドラル入り口のほうまで伸びていた
巡礼事務所も荷物預け場所も長蛇の列
再びフィエステーラを訪れた後に
サンチャゴにはもどってくるつもりなので
そのままスルーすることに
一区切りはついたが
まだ私のカミーノは終わったわけではないしね
カテドラル正面のオブラドイロ広場には
今日も到達したばかりと思しき
巡礼者達
新たな出発を前に
しばらくカテドラルと人々を眺め
到着したときにも会った韓国人の教授に再会
が、いつも一緒にいた学生のムーン君は
今日はいない
彼らはサンチャゴに到達したあとは
ポルトガルのポルト、リスボンへ向かうなんて
話を以前していたんだが
教授はサンチャゴにしばらく留まることにし
ムーン君は一人アルハンブラ宮殿を見に行くことに
したんだとか
彼らもそれぞれの新たな旅を始めたようだ
そんな再会と新たな互いの旅へのエールを
送りあった後も
しばらくカリンバを弾きながら
カテドラルを眺めていると
10時を知らせる
鐘の音が重厚に響き渡ると共に
雨がチラついてきた
歩き旅を始め34日目、旅に出て36日目
スペイン入国以来・・・始めての
霧以上にハッキリとは感じられるが
地上に落ちる前に消え入りそうになるほどの
微かな細い雨
気をつけていなければ・・気がつかないかも
しれない・・と思われるほど
弱く細い雨が
鐘の音が鳴り響く間だけ・・・
広場に
微かに降り注いだ
光のトンネルを私は確かに抜けた
そう感じた
短い鐘の音が鳴り響く間だけの
不思議な時間だった
僅かだが・・・だが確かに
雨によって、私の何かが
その瞬間に洗われた・・・そう感じた
いつまでも
佇んでいるわけにいかない
今日もまた歩き始めるべく
パラドールへ
そこから
フィステーラへの新たな矢印が
導く
CAMINO DE FISTERRA へ
スペインの西端へ
数日後にはもどってくるであろう
カテドラルを
もう一度振り返り
さあ・・CAMINO DE FISTERRAへ
GO WEST!
雨はもう上がった
DAY36-2 曇りのち・・ へつづく
03/07 12時公開