かなり昔のスペイン映画だけど、
有名なので知ってる人もいるかと思う、
「汚れなき悪戯」

原題は
Marcelino Pan y Vino
スペイン語で「パンと ワイン」
1955年製作

スペインの修道院に赤ん坊が捨てられていて
その日は聖マルセリーノの日だったので赤ん坊の名前をマルセリーノと付けて、
12人の修道士達が、愛情を注いで育ててた。
5歳になったマルセリーノは、
無邪気なイタズラっ子だけど、
それもまた可愛いくて大事に育ててた。
マルセリーノは修道士たちに
ニンジンさん、玉ねぎさん、
病気さん、おかゆさんなどとあだ名を付けて呼んでいた。
ある日、丘の上でマルセリーノが遊んでいると
若い母親が「マヌエル、マヌエル」と、自分の息子を呼んでいた。
マルセリーノはおかゆさんに
「僕のママは?」
「・・・天国にいるよ」
「きれいだった?」
「・・・きれいだったよ」
マルセリーノの悪戯は無垢なものだったが、
鐘の中に布を詰めて音を鳴らなくしたり
鍋の中からバッタが飛び出したり、
修道士達は手を焼いて
おかゆさんに
「絶対に2階に行ってはならんぞ。2階には大男がいて、お前をさらってしまうぞ」と言われると、
逆に気になって仕方ない。
ある日、マルセリーノがサソリに噛まれ高熱を出した。
マルセリーノは夢を見る。
2階の夢、2階には誰がいるのだろう?
熱がひいてマルセリーノは、
こっそり2階へ上がった。
納屋の奥に扉があり・・・
大男が十字架に架けられていた。
それは、イエス・キリスト。
「お腹が減ってるんでしょ?」
イエスの像にパンを渡すマルセリーノ
パンを差し出すと、
キリスト像の手が生き物のように動いた
初めてこの映画を見た時に
俺も5歳だったんだけど、
古い映画なのに、最初から俺の食いつきが良かったと自分で記憶してる(笑)
とくにこの、キリストの像の手が
動いて、もう像ではなくて生きてる人間の手になってたが、
手の甲に磔の傷がちゃんとあって、
子供心に「イエス様だ!」って
震えるほど感動したのを覚えてる。
マルセリーノは
「やっぱり、お腹が減ってるんだね」と、
次の日もその次の日もマルセリーノは
パンとワインを届けた。
おかゆさんが、最近のマルセリーノの行動を不思議に思った。
パンやワインが減っている。
ある日、マルセリーノがパンを2階の奥の部屋に運ぶのを見た。
そして聞いた。
「お前は、良い子だ。何か望みを叶えてあげよう」
「ママに会いたい。あなたのママにも会いたい。天国に行きたい。」
マルセリーノは言った。
おかゆさんはそれを聞き驚いて
「みんな、来てくれ!」
院長も他の修道士は見た。
キリスト像の元で静かに眠るように死んでいるマルセリーノを・・・
俺がマルセリーノと同じ5歳の時に観た時には
マルセリーノが死んだとは知らなかった。
小学生の時にまた観る機会があった時には、
マルセリーノのように妹がイエスに殺されたらどうしようと怖かった。
我が家にも母親がいない。
妹は悪戯っ子だ。
母親に会いたいと祈ったらどうしようと怖かった。
そして俺は成人してから、
父親も亡くなって
妹はまだ15歳だったから
俺にはまだ小さい妹で、
ショックのあまり発狂して
自分を爪で血だらけにして
暴れる妹が、父親の所に行きたと叫ぶので、
この映画を思い出して、
イエスよ、妹を連れて行くなと思った。
そんな映画