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職業上、ピアノを演奏しなくてはならないのだが、このピアノというのが曲者で、よく鳴り響く楽器があれば、あまりならない楽器もある。
で、いざ本番のとき、その場にあるピアノとその会場の広さによって、普段とは違うダイナミックレンジを感じてしまうので、おおいに悩まされるのである。
まぁ、練習段階から、いろいろ想定しておいて、シミュレーションしておけば済むのだが、本質的なことから少し脇にそれた作業なので、面倒くさくていやな作業である。

ちょうど、このような楽器演奏の際のフォルテとピアノのコントラストと同じように、写真を撮っている時も、被写体が提起するいろいろなコントラストに臨んで似たような事を感じる。

一番楽なのは、曇天の時で、映り込むすべての物が、標準グレーゾーンに限りなく近いようにさえ錯覚する。
気を使うのは、むしろ好天候の時で、太陽の光が燦々と降り注ぐような場合だ。
さて、一体どこに標準グレーゾーンを設定しようか、と迷いながら、よくよく考えないと、おおよそ自分の印象とはまるでかけ離れた写真になりかねない。
もっとも、これは、ネガフィルム撮影時での話であって、デジタルカメラでの撮影では、後でいかようにでも調節できてしまうから、あまり関係ない。
いざとなれば、ハイダイナミックレンジ合成モードで撮影してしまえば良いのだから。

でも、やはり基本は、アンセル・アダムスの提唱した「ゾーンシステム」であろう。
ゾーンシステム研究会なんていうものまで存在している。