この間街中を歩いていた時にガソリンスタンドから「オーライ、オーライ」という声が聞こえてきた。

ああ、そういえばオーライって苦手だなって事を思い出した。
俺にはあんな誘導は出来ない。
何を持ってオーライとか自信を持って案内出来るの?オーライならまだしも「ォラーイ!・・ォォオラアイ!」とか声張り上げてるし。めっちゃ自信満々。そんなに自分の判断に自信持てないよ。
オーライオーライ気軽に言ってるけどオーライって、all rightってことでしょ?全てオッケー!とか全く持って問題なし!とかそんな意味でしょ?どうやったらそんな自信に満ちた人生歩めるのよ。
相手が急加速する可能性だってあるのに相手を信用しすぎじゃない?出会ったばかりのはずの相手とバディ映画の主役コンビくらいの信頼関係成り立ってるじゃん。話のテンポ良過ぎでしょ。
それからなんで急にネイティブ英語っぽくしゃべり出すの?いつもはネイティブな発音なんて恥ずかしくてしたがらないそんな日本人のくせにこの時だけどうして?そもそも何かの名前とか固有名詞以外で英単語二つ並べてしゃべるなんて、オーライ以外なくない?毎日の挨拶グッモーニンでさえ使われてないよね?オーライだけ特別枠って差別に厳しい昨今許されない事だと俺は思うな。
それに調べてみたらやっぱり海外ではそんな使われ方されてないようだし!誰が使い出したんだよ!どんだけ自分の誘導技術に自信あったんだよ!そこまで心血注ぐようなものなの??

あぁ、こうしてオーライに触れていると苦い過去を思い出してしまう。昔急に友達に「駐車誘導して」と言われた事があるのだ。その時の私はまだまだ自我の確立されていない若造だったので恥ずかしがりながら、オーライなんて微塵も思っていないのに流されてオーライしてしまっていた。屈辱である。
今の私なら、と思う。
今の私ならそんな醜態はさらさない。

「誘導?いいよ!・・・はい!・・・はい!・・・ハイァ!!チョ・・アブナッ!ダメッモドッ(グチャリ)」

と、決してオーライなんて言わずに誘導出来る事だろう。