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今まで見てきた・これから見ていく共栄化学の考え方を、お伝えできたらと思い作りました。ここはトップページにしてますので更新致しません。
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「Kさん亡くなったのしらんかった?死後2~3週間らしいよ」

久しぶりに来たSさんから唐突に告げられた。
一人暮らしの孤独な死だったらしい。



その話を聞いた瞬間、私の頭の中に色々な思いが駆け巡った。
単純にうなずけてしまう思い。こうなる前にもっと何か手助け出来なかったかという後悔。
幸せ不幸せのメカニズムなどという哲学的な思い。またそれ以上にKさんとの数々の思い出。

Kさんと私の出会いは15年前にさかのぼる。



入社したての私にとって、Kさんは間違いなく雲の上の人であった。
当時私が入社した共栄化学工業は、売上げの8割をKさんの会社に依存しており、

Kさんはその会社の専務であった。
まだそれほど景気が悪いわけではなく、どこの会社もそれなりにやっていた。



毎日Kさんの会社から注文のFAXが当社に流れ、それを処理するだけで売上げが立った。
毎日夕方5時頃になるとKさんの会社へ納品に行き、

7時には決まった居酒屋へKさんを含めた4~5人で飲みに行き、

特に仕事の話をするわけでもなく、ゴルフの話などたわいもない話をしては帰るのが日課だった。
数年後Kさんは社長に就任し、丁度その時期くらいから景気が傾いてきたのを記憶している。



Kさんの会社は不景気の波を受け仕事量が激減し、

私が出会った頃、120人いた社員も約半数の60人くらいにまで減っていた。
売上げの8割をKさんの会社に依存していた当社も、

連鎖的に売上げが落ち込み、毎月赤字が占めるようになった。
当社は先行きに強い不安を感じ、Kさんの会社に依存しきっていた自分達を反省し、

他に生きる道を模索するようになった。
日課にしていた居酒屋もしだいに行かなくなり、Kさんとの付き合いも疎遠になっていった。



Kさんの会社からの注文が全盛期に比べ、10分の1以下にまで落ち込んだとき

当社もやむを得ずリストラを行った。
当然社員の反発があり、会社のモチベーションは低下し、

そんな混乱に嫌気をさした他の社員も辞めていき、気付けば当社の社員も半分に減っていた。
急激な社員の離脱により数少ない仕事さえ、納期が間に合わず断りにいったのを覚えている。



結局会社は社員のことを単に労働力としか見ていなく、

また社員も仕事をして、お金を貰うだけの関係でしかなかったということだ。
会社は社員を愛さないし、社員も会社を愛さない。

一度亀裂が入ると修復は難しく一気に崩壊する。なんともろい関係であろうか。


現在当社が企業理念に掲げている

「会社は社員を愛し社員は会社を愛する」というのは

この時のことが教訓になったからである。



歯止め無く落ち込んでいく売上げ。求心力を持たない会社。
日本社会全体が不景気に覆われ、当社の廃業も時間の問題だった。
いろんな人に相談し、いろんな本を読み、なんとか生き残る手段を懸命に探し続けた。
そして遂に当社はインターネットにその活路を見出した。


残った社員は、私を含め 4人 になっていた。



その頃Kさんの会社は、土地の売却などで必死に延命を図っていたが、

社員も10人を切り、士気も著しく低下していた。
私が用事があって会いに行ってもかつての親しい人たちはなく、

ほとんどが1年以内の新人ばかりだった。
おまけに辞めた社員から連盟で訴訟まで起こされており、

kさんは明らかに行き詰っていた。
それから間もなくKさんは廃業した。



当社もインターネットに活路を見出したとはいえ、

すぐに黒字に好転するわけもなく、

必死に集客を計り成約率を高めるために試行錯誤を繰り返していた。
当時、月に100件ほどの問合せでは完全にビジネスとして成り立たすには
不十分で、

不足分を補うための努力もしなければならなかった。


現在当社には、月250件もの新規のお問合せを頂いているが全てこの時の努力の賜物である。
永かった赤字経営も脱却し少しづつではあるが利益も上がってきている。



私は一労働者として入社しましたが、

この製造業の町に起こった大恐慌の中で、数々のことを学びました。


倒産や廃業した会社を何社も見ました。


突然解雇になった従業員の方々もたくさん見てきました。


家庭の崩壊も見ました。


人の死も見ました。


真面目にがんばるだけでは生きていけない世の中。

そんな世の中で会社はどうあるべきか。


私は会社で、よく現代は戦国時代に似ているというような話をします。
かつて信長は当時実戦向きでなかった鉄砲に目を向け、

個人の戦いから組織の戦いに変革をもたらしたと言われています。


古い常識に捉われることなく、

変わり行く時代に如何に対応順応出来るかという意味では、

現代も同じように思えるのです。



みなさんはkさんの死を特別まれなケースとお考えでしょうか?



私は他にも自ら命を絶った方を知っています。

ほとんどが業績不振による将来を悲観したものばかりです。
私たち自身も廃業寸前にまで追い込まれた経験を持ち、

その苦悩は理解出来るつもりです。
しかしその苦境から学んだ数々のことは、

これからの人生に大きく役立つと確信しております。


それらのことを将来入社してくるわが社の社員に伝えたいし、

現在苦しんでおられる経営者の方々にも伝えたいのです。



テーマはその都度変わり一貫性がないかもしれませんが、

                  ブログということで御了承頂きたいと思います。



こちらのページは更新いたしません。

更新用のブログが別にあります。


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初めて読まれる方は過去の記事から読んでいただけますよう

よろしくお願い致します。(じゃないと意味不明かも・・・・)


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