○書籍「高橋ヨシキのシネマストリップ 戦慄のディストピア編」/高橋ヨシキ・著 | 悪の司令官の耳目思記(じもくしき)
映画ライターでありNHKのラジオ番組で映画紹介コーナーを受け持つ著者が、番組で紹介したディストピア映画を裏テーマと共に解説している書籍で、初版とNDCは2019年4月10日/778.2です。
本書で紹介されているディストピア映画は以下の通り。
◇『1984』/1956年イギリス映画
「主人公が暮らすオセアニアでは、すべての情報を『党』がコントロールしているため、日々伝えられる戦争のニュースが『現実』なのかどうか判断することは不可能」な世界の話なのだが、戦時中の日本の報道や、何処かの国を連想してしまう。
◇『2300年未来への旅』/1976年アメリカ映画
◇『華氏451』/1966年イギリス映画
「『本は人を不幸にする』もので、本を所持することや、読書をすることは反政府活動とみなされている」世界の話であり、個人が本を読むことを通じて自身の頭で考えたり、判断したりすることをさせない世界でもある。
これって、本を読まずに今のネット情報だけを鵜呑みにしているのと同じような気が……。
現在は、本が高価で買いにくい時代だから、図書館を活用するのがオススメ。
地元の図書館を例にとると、蔵書検索は外からネットで出来るし、無料で1度に最大10冊借りられるから、借りた10冊を入れた自宅の本棚の背後に約43万冊の蔵書があると考えると凄いな。
◇『懲罰大陸☆USA』/1971年アメリカ映画
「治安維持法のもと、『反政府的危険人物』と判断した人々を捕らえた。捕らえられた人々は『懲罰パーク』に送られ、人間狩りのターゲットにされたうえで処刑されてしまう」世界の話であり、「法律というのは必ずといっていいほど恣意的に運用されるものですが、誰に対しても『国家の敵』というレッテル貼りができる権限を体制に与えてしまうことは非常に危険を伴」うことを訴える内容になってます。
何故か、2019年6月から始まった何処かの大規模抗議活動を連想してしまうのは、なんでだろう?
◇『マイノリティ・リポート』/2002年アメリカ映画
映画は2054年の話だが、現実には2018年に中国がAIを活用した犯罪予知システムを導入……というのが恐ろしい。
◇『ロボコップ』/1987年アメリカ映画
◇『スターシップ・トゥルーパーズ』/1997年アメリカ映画
◇『トータル・リコール』/1990年アメリカ映画
◇『ウォーリー』/2008年アメリカ映画
◇『少年と犬』/1975年アメリカ映画
◇『レディ・プレイヤー1』/2018年アメリカ映画
◇『デモリションマン』/1993年アメリカ映画
◇『スノーピアサー』/2013年韓国・アメリカ・フランス合作映画
◇『ランド・オブ・ザ・デッド』2005年アメリカ・フランス・カナダ合作映画
◇『エイリアン』/1979年アメリカ映画
◇『ホテル・ルワンダ』/2004年南アフリカ・イギリス・イタリア合作映画
◇『ジャンクション』/1995年アメリカ映画
◇『ファザーランド~生きていたヒトラー~』/1994年アメリカ・テレビ映画
◇『大統領の陰謀』/1976年アメリカ映画
公開当時での恐怖の未来を描いた多くのディストピア映画が、現在と重なっているのが怖いなぁ。
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