「ごめん」

「ごめんね」



キツく抱きしめられたまま、ひたすら謝ってました。
たいちゃんは「なんで?なんで?」って聞いてたけど、はじめはわたしもなんで謝ってるのか意味がわかりませんでした。
でもやっと思考が回るようになってきて、ようやく気づきました。


別にたいちゃんと結婚したいとか
いなくなったら無理とか
そんなんじゃなかったんです。


今でも。


これは情なのかな?

やっぱりなんだかんだ
好きって言う気持ちが
少し芽生えてたらしく


すっかり"彼女"になってた。


彼女は彼女なんだけど、元は「飽きられるまで彼の女」を"努める"ことを決めたわたしだから。

たいちゃんみたいな子には
彼女の役でいたかったから

皆さんからしたら変な決意だけど




身分違いで「ごめん」って

愛されようとして「ごめん」って

はじめにわたしから約束しといて「ごめん」って


言いたかったのかもしれません。


上手ぶってるみたいだし、こんなわたしを自分で気持ち悪いと思う。
けどもう少しで手遅れな所まできてるって思いました。


「彼女の役」と「彼氏が好きな彼女」


その間まで来てしまった。



「みほはたいちゃんに飽きられるまでが彼女やから」

「でしゃばってごめん」


こんな感じでは伝えたけど、抱きしめられたまま彼は首を横に振ってわたしの頭をずっと撫でてました。

その優しさがツラかったけど(笑)

ホレてまうやろー!

とまではいかないけど、

わたしはその優しさから


たいちゃんがなに考えてるのか
全くわからなくなりました。





多分


男の性によると一夫多妻があったように
たくさんの異性からモテたい
彼女も欲しい
女友達ともますます仲良くなりたい

同時進行なんだろうな って。




彼女にしてる人材に飽きた冷めたら
とっかえひっかえ


割り切るしかないのかな。







ピンポーン









ガチャ


「宅配便でーす」



いつもみたいに彼なりのボケで帰ってきてずかずか部屋にたいちゃんが帰ってきました。

「………おかえり…」

「キレキャラ?笑」

WILLCOMはずいぶん前にしまったから大丈夫でした。
相変わらず機嫌とりなんて気の利いたことはなかったけど、変化にだけは気付いてました。

前にも覗き見してしまった時から、時間は経ったけど、やっぱりいろんな女の子と連絡とってるんやなぁ

悲しいってゆうか
呆れに近い気持ちでした。



男なんてそんなもの



前もその前も失恋が女絡みだったから、素のわたしななら嫉妬もいいところだったけど、我慢して黙秘できる自分が情けなくてかわいそうでした。


そのあとも普通にじゃれてきたりしてきたけど、なんか気分悪くて不甲斐なくてギクシャクした気持ちのまんま時間が過ぎました。

その場のノリでわたしからかまってた時でした

「もういいって」

「うっとおしい」

「うざ」

「きもい!気持ちわるい」



罵声を浴びるのは慣れっこ。

でも今日は違いました。

心底否定的な感情のこもった抵抗は慣れてたはずなのに


なんでこんなに受け入れてくれないんだろう

なんでみほだけ見てくれないんだろう

なんでこんなに突き放すんだろう

なんで女として抱いてくれないんだろう

なんでみほが彼女なんだろう


いろいろ一気に考えてしまって、抵抗されたままに離れたら無表情で声も出さないで泣いてました。

いや 涙がこぼれてました。


「…みほ?」

すぐにぎゅぅっと抱きしめられたけど、更に苦しくなった。


優しくしないで

落として拾わないで

なにを思って抱きしめてくれてるの?


血も涙もない冷めた彼だから、あの時わたしがこんなことを思ってたなんて知られたら「きもい」って思われるかも知れない。


わたしは腕の中で、同じように冷めた顔をして涙だけ流してました。



書くのがだいぶ遅なった


彼の家に泊まってて

起きたら大学に出席だけだしにいくから
家で待っててって言われた時のコト。



たいちゃんの部屋に
一人にされるのが嫌です。



やっぱり寂しいのもあるけど









やったらあかんことしてんのは
みほやけど…




WILLCOM置いてかれると

ただでさえ女関係多いから

いいことないってわかってんのに


やっぱり見てしまう








最低やガーン




なんであんな無防備に携帯置いてく
たいちゃんの気もしらんけど…








「50分くらいで帰ってくる」




待って




「出席だけ出したら普通に抜けれるし」




一人にしないで




「じゃいってきま」







パタン











洗濯物たたんで化粧して
自分の携帯触って…



時間はよ

潰れて 潰れて 潰れて





携帯のありかすら
その時はわからんかったから




あまり部屋を見渡さないように




してたのに








狭い視野の中にソレは置いてあった。







やめろ やめろ やめろ やめろ!



裏腹に伸ばす腕


もう遅い









着信 発信






………………





また見てしまった


やっぱり知らん女の子の名前がいっぱい



一人の子とは2時間以上電話してる…



電話しながら

みほにメールしてたのか。




短文で質素なメールの理由は


電話の向こうの女の子に集中してたから…?


というか
口数少ないのに
無愛想なのに
なにをそんな時間話してるの?


会話にならないメールの時もあった


それもそうだったからか。




変な答え合わせしてるみたいでした。