さあ、ようやく四国お遍路の旅の振り返り。

そもそも四国のお遍路ってなんなの?という方に一言で説明すると、かの弘法大師にゆかりのある霊場八十八ヶ所をお参りすることです。八十八ヶ所をまわる順番や時期は自由ですし、行き方も昔ながらの徒歩でも、ツアーでも、タクシーでも、本人次第です。

 

お遍路さんに出かけたのは、もともと巡礼の旅に関心があって、いつかやってみたかったことの一つだったから。俳人黛まどかさんの「奇跡の四国遍路」を読んで、「一人でひたすら歩く過程から、何かが見えてきそう」な感じがしていました。


八十八ヶ所を通しで歩くと最短でも40日かかってしまうので、バスと電車を利用できるところは利用する、と決めて、フランス人女性の歩き遍路体験記「フランスからお遍路に来ました」を読んで歩きのイメージをふくらませたり、宿や交通の情報を集めたり。作家で、真言宗僧侶でもある家田荘子さんの電車・バスコラボ歩き遍路や、四国運輸局の四国88NAVI(平成28年現在)はとても参考になりました(ただしどちらも情報が数年前のものなので、一部料金やバス停の名称が改定になっています)。

 

この他、コンパクトで荷物にならない、英語版の遍路地図「Shikoku Japan 88 Route Guide」を持参。

 

お遍路に出てから知った、下記のサイトも便利でした。

とある歩き遍路の道しるべ(11番札所藤井寺の前で案内所/接待所を運営しているめだか屋さんの情報満載サイトです)

 

 

お遍路サポートアプリ「遍路のあかり」

 

お遍路の間の荷物は、「山と道」の登山用ザック に詰めて。

「たまには街に出ることがあるかも…」なんて思って、しわにならないワンピースを入れたりしましたが、ザック だけで重量が8キロ。

お遍路グッズを入れたショルダーバッグが約2キロ、合計10キロの荷物を背負って歩くのはさすがにしんどくて、数日でワンピース、タオル、ザックカバーを自宅に送り返して軽量化しました。バッグは、お遍路専用の真っ白な布バッグも売っていますが、白だと汚れるし、雨の日に濡れるのが心配で、モンベルのフラップ付きショルダーにしました(3週間酷使してもへたらなくて頑丈!)。

 

さてお遍路グッズってなんなのか。

人によっても違いますが、基本的にはお遍路さんの装束(白衣、輪袈裟、菅笠、杖など)と、持ち物です。

装束は絶対に着なきゃいけない、持たなきゃいけない、というものではないのですが、気持ちが引き締まるし、せっかくのお遍路なので、白衣(動きやすいように袖なし)、輪袈裟、杖を持ちました。特に杖は弘法大師の分身で、「同行二人」(お遍路中にお大師様が一緒に歩いてくださっているんだよという意味)と言われ、大事なものです。納経帳以外のグッズは、主にいっぽ一歩堂で購入。

 

持ち物は、1)お参り用のお数珠、お経、ろうそく、お線香、ライター、納札(御堂に納める、いわばお遍路さんの名刺。自分の名前、住所、お参りした日をあらかじめ書いておきます)、2)納経帳(ふだん御朱印帳と言っているもの、八十八ヶ所用が便利)、3)お参りと納経用の小銭たくさん(納経代は一律300円です)。

 

御朱印帳専門店のHollyHockで購入した、うさぎと桜柄の納経帳。

 

これら以外の荷物のメインは着替えとレインジャケット、ダウン、ウィンドブレーカー。基本、すべて登山用の軽量ウェアとウールのソックスで、毎日ちゃちゃっと手洗いして、タオルドライしたものを乾かしては着るパターンでした。

 

お遍路、こんな格好でお参りしてました。

 

次回から、いよいよお遍路の旅へ。