あくび@TOKYO-idemitsu

もうとっくの昔に終了していますが(汗)、「オリエントの美術」展を出光美術館で観ました。

出光美術館というと即日本美術、風雅な茶器なんかを連想しますが、実は屈指のオリエント美術
コレクションを擁しているそう。そのコレクションが今回、34年ぶりに展示されました。

エジプト、メソポタミアの先史時代、ローマ時代のガラス、イスラム美術の3つのセクションで
構成されていて、時代も場所も壮大。

イラン、シリア、トルコ、イタリア、エジプト…、それぞれの国に根づいたおおらかで土の香りの
する庶民の文化がシルクロードを通じて影響を与えあっていることがよくわかりました。
シルクロードって高価な物だけが行き来する特別な通商路ではなくて、もっと日常生活に密着した
存在だったんだなー。しかも土器や像の一つ一つがとても洗練されていて、当時の人々の美意識の
高さがうかがえます。

透明なガラスに色とりどりのガラスの花を閉じ込めたイタリアの「ミッレ・フィオーリ」の技術が
いまから2千年も前からあったことにも驚かされました。2千年前なんてどれほど素朴な暮らし
だったんだと思いがちだけど、いまの私たちよりずっと優雅だったのかも。